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日々夫婦 日々親子

父と母

今日、退院した母の髪は根元から6cmくらい真っ白で

入院した時よりおばあちゃんになっていた。

それを見た父が

「真っ白になってしもうて 笑 竜宮城の生活はどうだった?」

と冗談を言って、そこに居たみんなが笑ってた。

「お陰様で快適でした。鯛も平目も美味しかったです」

母も恥ずかしそうながらも、ユーモアで返す。

我が親ながら、いい夫婦だなとほっこりする。

私と母

帰ってきてすぐ、母の髪を染めてあげて

お風呂で洗ってあげる時、

一生懸命、ギューッと固く目を閉じる母が

とても可愛くて、愛おしかった。

「お母さん、逆転したね。お母さんが子供みたいやん」

「ほんとねえ。ごめんねぇ。迷惑かけて」

「なんで笑 私が子供の時はお母さん迷惑って思った?」

「思わんよ。可愛かったよ」

「今、お母さん可愛いけんね笑」

そう言ってウフフと2人で笑った。

優しい時間

今日思ったのは、介護はとても大変だけど、

決して辛いだけではないこと。

気持ちひとつで、明るく愉快な介護もできるはずだ。

もちろん、介護の度合いにもよるし、その年月もある。

私の母はほとんど動けないながらも、

できる限り自分でしようと頑張ってくれるから

なんとか今まで在宅のみで介護できてきたし、

嫌になる日だってもちろんあった。

だけど、

母が入院した数ヶ月、母の存在の大きさを思い知るし、

例え動けなくても、ここにいて欲しいと思うことがたくさんあった。

なんだかお守りのような存在なんだなぁと気づく。

髪を乾かしながら唐突に

「ありがとう」と口からこぼれた。

親の介護が出来ることが幸せだと改めて思った。

生きているから出来ることなんだと。

生まれてきた家族が

日々、こうやって優しい時間の多い場所で

幸せだなぁ。

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