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「降り混ざる風」

暖かな日差しの下
冬風と春風が 
降(お)り混ざり
ひやりと温かい  

別れを惜しみながら
冷たく肌を刺し
柔らかい春風が
全身を包み込む

もう少しだけ
どうか私を忘れないで
冬の鳴き声が聞こえる
悲しく舞いながら

春風が暴れる
ときおり渦巻を起こしながら
掻き消してゆく
冬風を

温かさと冷たさが
降り混ざる風
まだまだもう少し
冬風の気がすむまで

ゆずれない
涙が雪に
変わる夜

今夜は雪
最後の涙をふり絞り
寒い夜風に流されて
ほろりとちらつく

あぁ、いつもより激しく
冷たく鳴いている
咲いたばかりの梅も
散らすほどの

大丈夫
あなたは生まれ変わるだけ
冷たかった冬風から
温かな春風へと

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