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行政書士試験 働きながら学習時間確保することは独立開業の準備と割り切る。

行政書士試験の合格に必要な学習時間は600時間から1000時間くらいといわれているようです。毎日2時間勉強して365日で730時間ですから1年がかりで取り組むターゲットです。1日7時間から8時間の就業時間、通勤移動時間を考慮すると8、9時間は仕事に費やしています。食事、睡眠、入浴と指を折っていくと、1日2時間学習時間を確保するのは容易なことではありません。 仕事でお酒を飲むこともあるでしょう、人に振り回され時間を無駄に使ったり、避けられない用事もあるでしょう、人それぞれ事情があるものです。
先にお断りしておきますと、私はショートスリーパーではありませんし、速読術のような技術もありません。体力の衰えを日々実感するアラフィフです。老眼が進み文字は見えにくく、最低6時間は睡眠時間をとらないと体力的にきついです。
私の仕事についてですが、法人ではありますが、実質、個人事業、フリーランスの働き方をしています。個人商店は土曜日曜、祝日祭日ありません。経済活動がコロナ禍で停滞していますから売上確保は最重要課題です。仕事量は落とせません。
話が脱線しますが士業で独立しようという方は15:00~17:00が仕事のピークになると思います、金融機関はインターネットバンキングでいつでも振込できるようになりましたが、郵便は以前と違って土日の配達がなくなりましたので月曜日に届くように郵送物を送るとなると水曜日に準備をして木曜日の午前中の集荷に間に合わせておく必要があります(金曜日に速達で出しても場所によっては月曜日に届く確約はありません)。
さらに脱線しますが、事務所はいわゆる本局(集配をしている郵便局で、不在で受け取れなかった郵便物を受け取りに行く局です)郵便局の近くが便利です。アフターコロナで今後も対面が増えることはないでしょう、どうしても郵便でのやり取りが増えます。また、コロナ+人手不足であちこちで営業時間が短縮化の傾向にあります。
行政書士専業で開業前に特別顧客ルートがない人は営業しないと仕事が入ってきませんから営業がメインの業務になります。各種書類の問い合わせしようとも役所(特に入管、ほぼつながらない)は電話はつながらないし、役所の解答は要領を得ないし、電話がつながらない関係で折り返しが難しいので役所の電話は最優先で出ないといけません。技術的にはなんでもインターネットでできる世の中ではありますが、etaxシステム、eltaxシステムのユーザーインターフェイスの悪さ、使い勝手の悪さ、そもそも、納税に係る案内文章ってなんであんなに難解なのでしょう。わざわざわからないように作成しているとしか思えません。税金をちゃんと払えるようにわかりやすく説明すればいいのに、とも思います。

というわけでタイトルからは脱線した内容になっていますが、言いたいことは働きながら勉強時間を確保できるよう癖づけしないと晴れて行政書士として開業したとしても売上伸びませんよ、ということです。子供がいて、介護を要する家族がいて、など事情はさまざまです。それぞれ個々人のおかれた環境、事情の中でつくりだした、削り出した勉強時間はとても価値のあることです。
行政書士は税理士、社労士と異なり担当領域上顧問契約を結びにくい士業です。お客さんはほとんど一見さんで保険のセールスに似ていると思います。常に新規開拓が必要です。運送会社さんと取引があって自動車登録で毎日陸運局に通う行政書士はそうはいないと思います。もちろん地域性などもあるとは思います。 
行政書士事務所として事業を安定、成長させていくには書類作成よりも営業が大事です。ところが役所が開いている時間には対役所でやるべきことがあって、役所が提供するオンラインシステムは24時間稼働ではなかったりします。行政書士に仕事を発注してくれる優良なお客さんは従業員の就業時間以外のところで連絡をくれる社長、役員だったりします。時間をうまくやりくりするのは開業してからも同様です。行政書士の仕事は落ち着いて書類書く時間をおさえて、みたいな仕事のスタイルではないと思います。口八丁手八丁じゃないとうまくいきません。

私の書く文章で役立てていただけるのは同年代の方だと思います。行政書士試験終了後の講評であちこちの資格学校の講師が中高年の受験者が増えている、なんていってますが、額面通り受け止めて、乗せられて受験したらだめですよ。中高年の行政書士試験受験者の人数は増えているかもしれませんが、現在50歳前後の中高年は第二次ベビーブームで人口が多く、現在は出生率が下がって、若者の人口が当時の約半分です。さらに学際的な学部やIT関連の学部なども増え、法学部人気は下がる一方です。10年から15年前まで就職先として公務員の人気の高い地方の大学で公務員を目指すため法学部へ入学するというコースがありましたが、地方の市町村は財政が厳しい自治体もあり、公務員の給料も下がっています。単純に中高年の行政書士受験者が増えている、の話ではなく、第2次ベビーブームに生まれた団塊ジュニアは最初の就職氷河期に社会に出ています。年功序列、終身雇用は崩壊し、早い会社では50歳で役職定年で、ここから5年教育費に出費が増える時期に給料が横ばいに転じます。これから転職も難しいだろうし、今の会社にいても給料はあがらない、独立開業の一つの手段として、、そんな意図がはたらいているのではないかと推測されます。私はもっと以前に会社勤めを卒業して、今の事業=定職が見つかるまでふらふらして食いつめた時期もありました。その時期に行政書士試験を受けておいたらよかったのと思います。そのときには行政書士の存在を知らなかったのです。

近年は「脱サラ」から「副業(というよりむしろ、「かけもち」?」がキーワードになっていますがYoutuberだって最近では広告収入が激減と話題になっています。そりゃそうですよね、購買力のない子どもしか見てないチャンネルに広告出す会社はありません。インターネットのホームページ、ブログなども初期はバナー広告、アフィリエイトで収益が発生した時期もありましたが購買に直結しない広告は収益が途切れます。歴史は繰り返しているだけです。youtubeに芸能人、知名度のある人が参入して戦国時代になって集客が見込めなうなった云々、、、ブログの二の舞でしかないです。かつてのブルーオーシャンは市場が成熟すると1番、2番じゃないと生き残れません。
また、ブログでやっていたコンテンツをyoutubeに置き換えただけでは、youtubeは視聴しないとコンテンツが流布しないので、じり貧です。今きているのはyoutubeのまとめ、ともいえるショートムービーですね、これもかたちはかわりましたが、いわゆる”まとめ”サイトにあたるものといえると思います。90年代前半から数えていくとインターネットの存在から30年ですからある程度ブーム、トレンドの乗り方も見えてきていると思います。DX、メタバース、よく見聞きしますが、根本的な概念が過去になかったかとそうではないです。なんでもよく見極めないとな、というのは中年の独り言、遠吠えではないと思います。
いきなり開業はリスクが高いので副業で実力をつけていって期が熟したら独立というのがご時世的に賢い選択だと思います。

行政書士として開業しようとお考えの方は試験合格が最終目標ではありません。ぎりぎりの点数で合格したおまえが何言ってんだといわれそうですが、行政書士試験は簡単ではありませんが超難関資格でもありません。高齢者となった行政書士がこれから廃業していくので、ここポイントで、税理士事務所や社労士事務所は顧問契約で顧客をもっているのでM&Aの可能性がありますが、ほかの士業と比較して固定客の概念が薄い行政書士事務所は先生が年老いると店じまいとなります。前の世代が引退すると次の世代に仕事が回ってくるようになります。日本の世の中全体としてやっと、戦後生まれ世代からの世代交代がはじまるときが来ました。日本の歴史上から言っても大きな転換点が来ていると思います。
でも、顧客を生み出しながら、品質を高めながら、となると骨が折れることです。私は行政書士の実務経験はありませんが、独立開業経験はありますので軌道に乗せるのは大変なことはよく身にしみてわかります。いまだって軌道に乗っているかどうかあやしいところです。ただ、法人にしてから7年曲がりなりにも続けてこれていて、この先、売り上げが大崩れすることもないところまでベースはつくれていますし、一応、お金も借りれるようにはなりました。もともと営業は苦手でなるべく新規営業しなくても済むように工夫はしてきました。無理なところで特急で仕上げるとか、そういう時間を削り出して仕事することは行政書士の業務でも遭遇することでしょうから、働きながら勉強時間を確保するにはどうするか?工夫していくことはそのまま行政書士の仕事に直結していくものだと思います。


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