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「コミュニケーションが苦手なあなたへ」~HSPが考える、コミュ障のためのがんばらない処方箋 day8~

みなさん、こんにちは!
ほいみんです。

きょうで、8日目ですね。
お読みいただき、ありがとうございます!

きょうは前にちょこっと触れた話題について、
補足しながらお伝えしようと思います。

day5で、加点法について触れたのを、覚えておられますでしょうか。

「至らぬ点をあれこれマイナスするよりも、
小さくてもいいところを見つけてプラスにしていった方が、
気持ちがいいと思いませんか。
減点法ではなく、加点法ですね。
その方が、毎日を気分よく過ごせるのではないでしょうか」

そうですね、
「人のいいところを見つけ出していけば、楽しく過ごせるよ」
という内容でした。

ただ、これだけだと、
プラス思考でいけば何とかなるよ! として捉えられかねません。
(プラス思考ができない人はどうすんの! というお叱りを受けそうですね。
ぼくの説明不足でスミマセン…)
説明が足りないな~と反省したので、
きょうはきちんと説明をしようと思います。 

加点法に至るまでの考え方には、順番があるんですね。
正確にいうならば…

①(感情を抜きにして)事実をとらえる
②できた点をピックアップして、できた理由を振り返る
③できなかった点をピックアップして、できなかった理由を振り返る
④できた点にフォーカスすることで自己肯定感が生まれ、
 できなかった点に前向きに取り組めるようになる

「加点法」というのは④にあたります。
テストに例えるとわかりやすいかもしれませんね。
お子さんが学校で60点という点数をとってきたとします。

①(良い悪いという判断を抜きにして)60点という点数を受け止める
②どうして、60点取れたのか、その理由を振り返る
③どうして、残り40点が取れなかったのか、その理由を振り返る
④60点取れたことにフォーカスすることで自信が生まれ、
 残り40点を取ることに、前向きに取り組むようになる

「加点法」という考え方は、
①から③まで手順を踏んだうえで生まれるものなんですね。
実はここでいちばん、大切なのは…
①なんです!!
そう、大事なのは
良い悪いという判断を抜きにして、事実を受け止める 
ことなんですね。

良い悪いという判断をしない=ジャッジをしない
これが、とても大切なことなんですね。
なぜかって?
意識せずにぼくらがついついやってしまうことだからなんです。

心理学に「存在価値」と「機能価値」という言葉があります。
「存在価値」とは、いるだけで価値があるという考え方。
赤ちゃんがいい例ですよね。
対して「機能価値」とは、機能を提供し結果を出すことに価値がある
という考え方。
勉強して(「勉強する」という機能を提供して)、100点を取る(結果を出す)
といえばわかりやすいかもしれません。 
(このあたりは、本田賢広氏の「実践! 1 on 1 ミーティング」に詳しいので、ぜひ、ご覧になってみてください!)

この機能価値がクセモノなんですね。
ついつい、良い悪いの基準で判断してしまう。
例えば…
この子はいつもテストの点数が悪いから、将来もダメだとか、
あいつは仕事ができないから、人としてもダメだとか。
結果(=機能価値)のみで人としての価値(=存在価値)を判断してしまう、
そうした経験はありませんか。

ぼくは以前、学校に勤めていたことがあります。
手に職をつけて就職しよう 系の専門学校です。

以前、サービス業で長く働いていたので、
そうした経験を生かし、将来サービス業で仕事をしたという学生の面倒を
見ていました。
とはいえ小さな学校だったので、
毎年20~30名ほどの学生の担任を任されていました。

専門学校といえば、真っ先に挙げられるのが就職率。
(あそこの学校は就職率100%だから、いい学校に違いない!という話を
耳にしたことはありませんか?)
けれど、就職したい学生ばかりではありません。
この仕事に就きたい! と入学前から目標が決まっている学生もいれば、
勉強したくないから専門にきた~ 
と方向性すらわからない学生も少なくありませんでした。
(経験的には後者の方が圧倒的に多かったですね…)

学校としては募集に繋げるべく、就職率を上げなくてはいけない。
早めに動けよ~
作戦を立てろよ~
いいところに行けよ~
陰に陽に、学生にハッパをかける訳です(笑)
(そこまでしても動かない学生は、動かないんですけどね…)

けれど、こちらが頑張るほど、学生は離れていく。
なぜだろう。
どうしてヤル気になってくれないんだろう。
悩む日々が続きました。

ぼくの同期に、
いつも学生と楽しそうにおしゃべりをしている同僚がいました。
学生はいつも話し終わるとスッキリした様子で帰っていく。
その彼を、お手本にすることにしたのです。

見ているとその違いがわかりました。
彼はとにかく学生の話をよく聞いていました。
学生の話にひと通り耳を傾けたうえで、
最後にちょこっとアドバイス。
そうすると学生は素直に話を聞くのです。

そのとき、初めて
あぁ、オレは学生の思いを受け止めてなかったんだな~と、
つくづく思いました。
受け入れられるわけがない。
結果を出してもらおうと「機能価値」ばかり押し付けるぼくに対して、
彼は、学生のありのままの姿を受け止めようと、
彼らの「存在価値」を大切にしていたんですね。

ぼくは少しずつ学生に対する接し方を変えていきました。
とにかく、まずは話を聞いて信頼関係を作ろう。
そして、学生のいいところを見つけよう。
彼らができるだけ自発的に取り組めるような環境を整えて、
自分から動いてもらおう。
在学中に結果が出なくても、それはそれでしょうがない。
そう、割り切りました。

ぼくは面談で、点数や成績の話はほとんどしませんでした。
(先生失格、と言われそうですが…)
そのかわり(ほぼ9割方)雑談の中から
この学生は何が好きで、
何が苦手で、
どうアプローチすれば伸びるのか、
そうした点にフォーカスして話を聞き、アドバイスすることにしたのです。

彼らがぼくの意図をどこまで理解してくれたかはわかりません。
けれど卒業後に顔を出してくれた彼らを見ていると、
こちらの思いが多少なりとも伝わったのかな~とも思います。

短所と長所は裏返しなんですよね。
どちらを見るか。
長所にフォーカスすれば、互いに気持ちのよい関係が築けるし、
(たとえ時間がかかっても)学生は自然と伸びていく。
それを、ぼくは教えてもらいました。

本日はここまで。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!

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