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アスペルガーの息子 母親として気づいた違和感(小学生編)

息子が小学生の頃のお話をします。

小学生に上がってからも、誘われれば遊びに行く、という感じが続いていた。友達と遊ぶ時も楽しそうだった。

大人しくて、外ではさほど問題も無かったが、家庭の中では少し違った。

走って逃げる

家族で一緒に買物に行ったある日のこと。なんかしらの喧嘩のような感じになった時、いきなりピューっと走ってどこかへ行ってしまったことがあった。どこに行ったかわからなくなる。

私達はびっくりして、方方を探しまくり、やっと見つけた。そんな事が数回あった。

きっと叱った親を困らせたかったのだろうと、子どもだから仕方ないと思っていたが、まさか大人になっても同じような行動をした時に、この頃のことが蘇ってきた。なにか、強いストレスを感じ、自分の頭の中で処理しきれない状態になった時、その場から逃げ出してしまう。小さな子どもならわかるが、大人でそういう事をする人はいない。

それと、もうひとつとても困った事があった。

つよいこだわり

お姉ちゃんを執拗になじるようになっていったのだ。

お姉ちゃんは手がかかる子だったが、とても優しい子である。だから、兄弟喧嘩のような、上の子がえらそうに下の子に命令するなんてことは無かった。

しかし、なぜだか息子はお姉ちゃんの存在にストレスに感じるようになったのである。私と二人の時は落ち着いているが、お姉ちゃんが加わると途端に豹変したようになる。

ことあるごとに、なじり、バカにし、暴言を吐き、一緒にいることを嫌がるのだ。

お姉ちゃんも、適当に流せばいいものの、それができず、毎回修羅場のような感じになった。

私はその度に仲裁に入った。あきらかに息子の方が悪かった。お姉ちゃんは一方的に言われるままなのだ。何もしていないのに、そんな態度をされるお姉ちゃんが可愛そうだった。大きくなっていくにつれて、息子もそんな態度はしなくなってくれないか、そう願っていた。

でも、そんな状態はずっと続いた。成人するまで。

その時、夫は単身赴任。私と子ども2人の生活の中、兄弟喧嘩が耐えないのは悲しかった。パートに出ていたこともあり、兄弟だけで過ごす日もあったが、帰ってくると散々喧嘩したであろう状態を見るのは辛かった。

兄弟仲良くしてほしい。どんな親でも望む想いだろう。

でもそれができない。

なんとか、息子にわからせようと必死に説得した。なぜそういう事をするのか理由が知りたかった。でも息子も自分でもいけないとは思っているが、なぜだかわからないと言う。どうしても抑えられない衝動のような感じだった。

結局家の中で二人の距離を離しておくしか方法がなかった。

それが、一種のこだわりのようなものだと知ったのはここ何年かのことだ。

お姉ちゃんとの関係はどうしようもなかったが、それでもこの頃は子どもらしい生活を送っていた。一番平和な時期だったかもしれない。

ここまでお読みいただきありがとうございます。


marrietty.room

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