見出し画像

子供との初対面

妻は半年前にロシアで里帰り出産をした。コロナ禍の影響もあり、私は立ち会うことができなかった。しかし、年末年始を利用して、12月末から1月中旬までロシアに行き子供とやっと会うことが出来た。そのときの思いを備忘のため記載したいと思う。

またコロナ禍での海外に行くのに必要なことや(ロシア限定)、入国までの流れや帰国時の成田空港の様子も記す。

○コロナ禍でのロシアへの渡航
私はロシアへ行くビザを夏頃取得(マルチビザ)していたため、英語の訳のついた陰性証明書のみ必要であった。しかしこれは、入国3日前という条件があったため、特定の病院でしか受診出来なかった。なお費用は合計で3万5千円(税別)もかかった。また受診した病院は人がごった返しており、検査する方が感染の危険が高いと感じた。
飛行機については、週に一度の頻度でJALやアエロフロート(ロシア航空)の便があったが、圧倒的に後者の方が安いのでそちらを選択した。(片道3万円強であった。成田-ウラジオストク)

○ロシア入国までの流れ
飛行機の中はロシア人だらけで驚いた。(ぱっと見9割ほど) また機内はほぼ満席で、マスクを着用しないで会話している人も多くいたので怖くもあった。
入国に必須な質問票も渡され、(ロシア語と英語)パスポート情報、滞在先の住所、電話番号、14日以内に出国予定はあるか、コロナウイルスの検査をしたか等を記載した。
※私はいくつか記載箇所で分からないところがあったが、隣に座っていた親切なロシア人が教えてくれたので助かった。

着陸後はすぐに入国審査があったが、パスポートのみを提示したら、1分ほどで許可が降りてゲートを通過できた。(なお、このとき小さな紙にサインをするが、ロシア出国の際必要な用紙なので保管しておかないといけない。)
その後預けていた手荷物を受け取り、出口を出ようとしたとき、ガードマンみたいな人に止められた。何事かと思ったが、ここで機内で記載した質問票と、日本で取得した陰性証明書を提出するようだった。
確認する人は出口の前に立っているだけで、きちんとした体制ではなかった。また渡した書類2つは20秒ほどチェックしただけで、終わった笑 当初入国出来るか、かなり心配していたので拍子抜けした。

○子供との初対面
空港には妻の父親が迎えにきてくれており、そこから車に乗って実家へと向かった。父はロシア語のみ、私は日本語しか話せないので、少し気まずい雰囲気になった。とりあえず父は車が好きなので、わずかに知っているロシア語で車を褒めた笑
そうこうしているうちに実家に着いたが、ドアを開けると妻と子供がいた。妻とは9ヶ月ぶりの再会、子供とは初対面であった。自分の子供なんだなぁ、としみじみ思いながら抱っこしようとしたが妻に止められた。まずは服を着替えてシャワーを浴びなさい、と怒られた。コロナウイルスを警戒してのことであったので、渋々受け入れた。手早く作業を終わらせ、ついに子供を抱っこする瞬間を迎えた。
泣かれるんじゃないかと心配していたが、目を大きく見開き、誰この人?みたいな顔をしたまま私を見てくれた。これまでは父親になったという実感が湧かなかったが、赤ちゃんを抱っこした時の重みや温もりで、親になったということを少しだけ感じられた。
このご時世にロシアへ行くか否か迷った時期もあったが、この瞬間に『やっぱり来て良かった』と思った。

○ロシアでの3週間の生活
基本的には、赤ちゃんの世話をしていた。オムツを替えたり、オモチャで遊んだり、あやしたりしていた。正直、こんなに子育てが大変だとは思わなかった。
特に泣かれたときは、対処法が全くわからなくなり疲労困憊した。これまで子育てを一人でしていた妻には感謝の気持ちしかない。
余談ではあるが、日本では『いないない、ばー』と言って子供と遊ぶやり方が、ロシアでは『クックー』と言っていたので面白かった。

食べ物は、朝食は小麦の実・蕎麦の実などのシリアル、昼食はサンドイッチとスープ(ウサギの肉や七面鳥を使っていた)、夜はピロシキやサムサ、ドラニキなどをよく食べた。全体的に油の量が多いように感じたが、食べれない料理はほとんどなく美味しかった。ただ出てくる量が多かったので、少食の私にはキツかった。(3週間で3キロ増えた)
また、父はアルコールが好きで、コニャックかウォッカを一緒に飲んだ。どちらも40度以上あり、かつストレートで飲んでいたので大変だった。(たまに出るワインは度数が弱かったので、そっちのほうが楽だった笑)

○日本への帰国(日本人の場合)
緊急事態宣言後、日本に帰国する際は陰性証明書が必要なためロシアで受診した。証明書は英語での記載が必須であるため、ロシアできちんと発行してもらえるか確認するのは大変だった。検査は両方の鼻と口に棒を入れられて液体を採取されて終わりと、簡単なものだった。(費用は日本円で約3千円)
日本帰国後の成田空港の検査は以下の流れだった。
①着陸後、通路に並べられたパイプ椅子に座る。
②4人ごと呼ばれて、陰性証明書の有無を確認。
③PCR検査をする。(唾を所定の容器に入れる)
④厚生労働省所定の質問票に回答しているか確認。(携帯で質問に回答してQRコードを取得、事前に可能)
⑤日本滞在時の場所や、公共交通機関等を使用しない(14日間)などの同意書にサイン。
⑥PCR検査の結果待ち(人の間隔が近いところで、待たせられる。)→通知
⑦入国審査をする。

初めての出来事で色々と思うところがあるが、改善した方が良い点がいくつかあると感じた。まずは全体像が見えなかったという点である。どのような手続きや検査があるのか、時間がどの程度かかるのか分からなかったので、最初にアナウンスした方が良いと思った。
次に上記⑥のPCR検査の結果のアナウンス方法についてである。ここの検査結果を待つのが1番時間がかかるが、呼び出し方法は検査番号の4桁を一瞬アナウンスするだけである。そのため何人かは勘違いして、検査結果を聞きにいっていた。普通は電光掲示板等を用いて、番号を記載するべきではないかと思った。
最後に入国後の追跡である。正直入国後について、大型の荷物を預けさえすれば、公共交通機関を使って帰れるような状況だった。館内放送でのアナウンスや呼びかけの人はいたが、強制力は全くなく、とても緩いと思った。
(ちなみに私はハイヤーを使って、自宅まで帰りました。)

○今後について
今回は赤ちゃんがまだ6ヶ月ということもあり、私1人で日本に帰国した。もう少し大きくなったら、妻と共に日本に帰ってきてもらい一緒に生活する予定である。
また今回の3週間の滞在を通して、ロシア語を勉強したいという気持ちが芽生えた。(何度も挫折したので、勉強する仕組みを工夫したいと思う。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?