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#21 自分との対話

私は今、教育系の団体で活動している。でも、「教育学」を突き詰めたいと思っているわけではない。

では何がしたいのか……。

そのもやもやを言語化するために先輩が言葉を引き出してくださったので、今の自分の記録として、文字に残しておきたい。


「教育」という分野に足を踏み入れたきっかけ

私が教育に興味をもったきっかけは大きく2つ。

ひとつは、教員を目指している友人の存在。
「教員の人手不足」が問題にあがったのはずいぶん前のことである。なかでも、大学での教職課程や教育実習で諦めてしまう人がいると知り、友人にはそうなってほしくない、ずっと目指してきた夢を叶えて輝いてほしいという思いがあった。

もうひとつは、私自身学校という場が好きだったこと。たくさんの先生方に支えられてここまで来られたと思っていること。私は大学進学を期に上京したが、東京からでも地元に届くような恩返しがしたいという思いがあった。

もちろん、学校教育だけが「教育」ではない。ただ、このころの私は、自分があまり経験してこなかった「学校以外の教育の形」にはあまり目を向けていなかったと思う。N高等学校とかには多少の関心はあった。

自分がやりたかったことがわからなくなっていった時期

去年の秋ごろくらいまでは、その団体でのすべての活動においてモチベーションが高かったと思う。大学教授に取材に行ったり、仲間と教育トピックについて語り合ったり。

そのころの興味分野は、学校教育はもちろんのこと、「教育」と社会の繋がり、例えば一般企業の学校教育への介入みたいなものだったと思う。

一方で、専門的な話になると「私って教育に詳しくなってどうなりたいんだろう」とか、将来を考えたときに「教育系の進路はたぶん自分にはむいてないんだろうな」と感じることもたびたびあった。

最近の気持ちとこれから

今は、教育イベントの運営に携わっている。

そのなかで、メンバーで自分の教育に関するバックグラウンドを交えながら対話する場が何回かあった。

周りは、「自分の母校がこんな校風だったから今の自分も~」とか、「こういう教育方法に疑問を感じて~」とか、自分の受けてきた教育がどんなものかが自分のなかで整理されていて、そのうえで教育というものをどうしていきたいのかという意志があった。

一方私は、平凡な地方公立校で高校までを過ごし、特に厳しいわけでも、群を抜いた進学校なわけでも、先進的な教育を行っているわけでもなかった。
だから、土台が固まっていない状態で、「自分の理想の教育像」を考えることもできなかった。

私はイベントの企画の中心を担っているわけではなく、そのメンバーを見ていると熱意の差、知識の差、さまざまな差を感じた。


そんな私だからこそ、今の自分の立場を活かせるポジションでいたいと思う。

教育団体は、「教育」に熱い思いをもっている人しか入れない団体ではない。「教育」について専門的な知識をもっている人だけが集まる場でもない。

私のような、教育を学んでいるわけでも学びたいわけでもない人でも気軽に入れるコミュニティであったらいいなと思っている。

今の私は組織運営に関心がある。今机の上に岩田松雄の本があるのもきっとそういうことだと思う。ひとりひとりを見つめて、対話して、全員の居場所になるような組織づくりを考えていきたい。

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