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2月演劇ワークショップをふりかえって(前編)

みどりです。手前の真ん中でニヤニヤしています。

マロバシ堂として、2月演劇ワークショップの全日程が終了しました。

〇2/11(祝木) @岡上分館
・・・現地3名、オンライン3名

〇2/18(木)えんげきの「え」!(1日目)@川崎市―アートセンター工房
・・・現地6名+見学1名

〇2/19(金)えんげきの「え」!(2日目)@川崎市―アートセンター工房
・・・現地5名、オンライン見学1名

〇2/20(土) @岡上分館
・・・現地4名、オンライン1名

今回は18・19日に加えて
リハーサルの1回(11日)と、集大成としての1回(20日)と
シークレットでもプラス2回実施しました。

参加者のみなさん、そして気にしてくださったみなさんには
心から感謝申し上げます。どうもありがとうございました。


マロバシ堂がオープンして、間もなく1ヵ月。

前編と後編に分けて、ワークショップをふりかえってみたいと思います。


演劇ってなんだろう?

演劇の経験がある方もない方も
もっと身近に感じてほしくて
ワークショップのプログラムを考えました。


・演劇ってなんだろう?

・演劇に必要なものはなんだろう?


そんなことを考える機会として、参加者に問いかけました。

少しだけ参加者のみなさんの答えを聞いてみましょう。

問)演劇ってなんだろう?
「紅天女」・・・ガラスの仮面だ!
「セットの中で木になるひと」・・・いたいた、そういう役!
「着ぐるみや人形」・・・あるある!
「非現実」「フィクション」「制約と自由」・・・なるほど!
「化ける」・・・おおお、深く話を聞きたい!


三者三様の意見に、こちらが再発見するばかり。

参加者のみなさん、演劇に対して好意的な方ばかりで
その人らしい解答がスパッと出る感じ。

問)演劇に必要なものはなんだろう?
「観客」「小屋」「衣装」・・・うんうん!
「チケット売るひと」・・・絶対!
「想い」・・・うわあ、そうだ!
「虚構の身体」・・・す、すごい!
「共有する空気」・・・本当にそう思う!


こちらが想定していた答えなんて
余裕で飛び越えた意見に、思わず感じ入ります。

みなさんの言う通り、どれも必要だし、とても大切なこと。

こうした大切なことを存分に味わいながら
ばんばん演劇を観られる環境になることを
心から願ってしまうばかりです。


このワークショップでは、演劇に必要なものとして
「想像力」をテーマに始めました。


「想像力」は無限です。


舞台上で起きていること、あるいは、舞台上では起きていないことに
観客は想像をめぐらせて見守っています。

そして気が付いたら目の前の出来事に、すっかり心奪われている。

それって、すごくワクワクしますね。


同時に普段の生活でも、私たちは「想像力」を駆使しているはず。

ここでお皿洗っておいたら、家族は喜ぶだろうな・・・
あのとき、なんで悲しそうだったのかな・・・

言葉にしないコミュニケーションに、どれだけ「想像力」を使っているか。


演劇を通して「想像力」をふくらませていくことで
あるいは「想像力」のある人が増えていくことで

世界がちょっぴりやさしくなる、私はそう思っています。


想像することは、自分を知ることから

想像する、ということは対外関係の中で生まれていきそうですが
その前に自分を知ることも大事じゃないかな~と考えています。

ワークショップでは言わなかったけど
私はひとり遊びする中で「妄想力」を養ったように思います。
(「想像力」というにはおこがましいほどの自給自足)

絵本や小説、漫画やアニメの登場人物になって一緒に大冒険する!
・・・という妄想で幼少期をやり過ごしていました。ときどき。


だから自分の体を動かして、自分の声を出すことで
「いまの私」に向き合う時間をとってもらいました。

自分のことがわかってくれば、今度は相手のことも見えてくる!

その方程式で体ほぐしと、表情ほぐしのワークをしました。

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ゆれたり、のばしたり、無理のない範囲で体に問いかけてもらいました。

今日は肩が固まってるな~
ここがズキっとくるな~
昨日飲みすぎたな~

筋トレではなく、自分の体を労わる時間なので
できた/できないは関係ありません。

でもやっぱり、いつも動かさない体をよっこらしょ

・・・思わずその場に笑顔がこぼれていきます。

肩まわし3編集


ひとりで体を動かしたり、テキストを読むことはできるけど
同じ空間で、ほかのひとと一緒にやるって、やっぱり素晴らしい!


表情ほぐしでは「これはのみのぴこ」をまわし読みしました。

読んだことありますか?
「これは のみの ぴこの すんでいる・・・」と
ページをめくるごとに、どんどんシーンがつながっていく絵本です。

1回目は思いっきり目と鼻と口を開いて
自分の新しい顔を見つけてもらい

2回目は前のひとのテンションを引き継いで
相手の読み方にも目と耳を向ける

みんなで順番をまわしていくと
読み切ったあと、自然と拍手がわいてくる。一体感が生まれていきます。


うまい/へた、つっかえた/つっかえなかったではなく

その場のみんなで盛り上げていく熱量は
演劇が立ち上がっていく過程や
あるいは観客が舞台に向けるまなざしに似ているのではないでしょうか。


たくさんの可能性を秘めた演劇

演劇にはたくさんの可能性があると信じています。

たまたま、私は「想像力」を感じてもらいたいな~と思って
自分を知り、相手を知るための実践編として
体ほぐしと表情ほぐしのワークを提案しました。

それというのは前提として
自分も他人も受け入れていく空間づくりかもしれない
ふりかえってみて、今はそんな風に感じます。

どの回も参加者のみなさんがノリノリで参加してくれたおかげで
終始、明るいワークショップとなりました。


感染症対策により、マスク着用してもらっていたので
お互いの表情すべては見えません。
それでも、距離をとりながら楽しい空間をつくってくれて
参加者のみなさま、本当にありがとうございました。


次回は不自由さについて、テキストについてお話しようと思います。


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