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興奮と感動のブレイクダンス映画!ダンスを愛し、ダンスに愛された男の異次元レベルのパフォーマンスに熱狂した『熱烈』

【個人的な満足度】

2024年日本公開映画で面白かった順位:11/103
  ストーリー:★★★★★★★★★★
 キャラクター:★★★★★★★★★★
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★★
映画館で観たい:★★★★★★★★★★

【作品情報】

   原題:热烈(One and Only)
  製作年:2023年
  製作国:中国
   配給:彩プロ
 上映時間:124分
 ジャンル:ヒューマンドラマ、コメディ、ダンス
元ネタなど:なし
公式サイト:https://oneandonly.ayapro.ne.jp/

【感想】

※公式サイトより引用。
ブレイキンプロダンスチーム「感嘆符!」は、社長の一人息子である“カリスマダンサー”=ケビン(キャスパー・チュウ)が練習にも出ずやりたい放題。
コーチ(ホアン・ボー)も形だけで口を出せず、チームは振りだけの代役を探さなければいけない状況に。

コーチはかつてオーディションを受けた青年、陳爍(ルビ:チェン・シュオ)(ワン・イーボー)のことを思い出す。陳爍は全国大会優勝の夢を持ってチームに加わり、仲間たちと練習を続け友情を築いていく。だが全国大会を目前に様々な試練が降りかかる。

果たして「感嘆符!」は全国大会に出場し、勝利することができるのだろうか…。

【感想】

中国のブレイクダンス映画。ブレイキンがパリ五輪の正式種目になった影響でしょうか。3月にもインド映画の『ストリートダンサー』(2022)がありましたし、実は今日も『ザ・ブレイキン』(2023)というイギリス映画が公開されています。邦画がないんですよね。ブレイキンの金メダリストは日本人だったのに(泣)僕はもともと体を動かすのが好きなので、こういうフィジカルに訴えかけてくる映画はハマりやすいんですよね~。

<目に焼きつけよ!圧巻のダンスパフォーマンスを!>

今回の映画、やっぱりダンスシーンがメチャクチャかっこいいんですよ。そりゃダンス映画だからここがかっこよくなきゃ意味ないってのはあるんですけど、ダンスって生でもテレビでも一定の距離からの光景しか観れないじゃないですか。でも、映画ならカメラワークが自由自在。縦横無尽に駆け巡る視点がダンスのかっこよさをさらに際立たせていましたね。演者たちは何回も同じダンスをしないといけないので大変だとは思いますが。

特に、終盤の全国大会への出場を賭けた地区予選のダンスバトルはこの映画一番の見どころでした!!僕は普段ダンスを観ないから全然詳しくないんですけど、ラップバトルみたいな印象を受けました。全体的にストリート系な雰囲気もそうですし、お互いに技を披露し合って審査員によるジャッジっていう形式もそうですし。しかも、バトル前も最中もメッチャ牽制し合ってて、これから殴り合いでも始まるんじゃないかっていう勢いなんですよね。会場の熱気はスクリーン越しにバンバン伝わってきますし、チーム戦とソロ戦が混在しているから、いろんな戦いが観れるのも楽しいです。チーム戦は、あんなに激しい動きなのにみんなキッチリ揃っていることに驚きますし、さらに背中や肩に乗ってジャンプするなど「雑技団か!」っていうほどアクロバティックな動きにもう目が点ですよ!ソロ戦は、最後のチェンとケビンの一騎打ちがマジで痺れます!!いや、話の流れ的に勝敗のオチはわかるんですけどね、同じヘッドスピンを得意とするっていうのがさ、なんか同じ系統の技の使い手同士の戦いみたいでジャンプ漫画っぽい感じがたまんないんですよ。そこでまたチェンが泣かせることをしてきてですね。チームメンバーの得意技を引き継いで、ソロなんだけど気持ちは総力戦みたいな。こんなワン・フォー・オールあるかよって。いやー、ああいうデカい規模で人たくさん集めて、ものすごく煌びやかな世界を演出できるっていうのもさすが中国映画だなと思いました。邦画にはない「華」がありますよねえ。

<頭で考えるな、心で感じよ>

ストーリーもよかったですよ。チェンは父を亡くし、叔父も体調が悪く、母親と二人三脚で家計を支える苦労人です。ダンスだけは好きで、忙しい日々の隙間時間を使ってひたすら練習を続けています。ようやく「感嘆符!」というチームに入れてもらえるようになるんですが、実はそこにいるエース・ケビンの代役でしかなくて。それでも「踊れるだけでいい」というひたむきさに、かつてダンスで名を馳せたコーチも、いつしか忘れていた"踊る楽しさ"を思い出していくっていう流れに泣きましたね。結局、人って頭で考えたことよりも、心で感じたことに突き動かされていくんですよ。頭で考えると正しいことはできるかもしれませんが、そこに楽しさがついてこないときは多々ありますよね~(仕事とかw)。

<そんなわけで>

中国が放つ最高のブレイクダンス映画、ぜひ映画館で観てほしいです。ダンスのかっこよさはもちろんのこと、何かに熱中する楽しさを思い出させてくれると思うから。ちなみに、劇中でちょいちょいモザイクかかってる部分があるんですが、フォルムからしてドラゴンボールやガンダム、マリオのフィギュアが映ってるっぽかったです(笑)

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