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ディズニー映画よりも中国映画だった『ムーラン』

【基本情報】

 原題:Mulan
製作年:2020年
製作国:アメリカ
 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ

【個人的順位】

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:17/119
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★★★
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】

国家の命運をかけた戦いを前に、すべての家族から男性を一人、兵士として差し出す命令が下る。

ファ家には息子がおらず、男性は体調の悪い父親のみ。娘のムーランは父親を守るため、男性と偽って戦地へ赴く。

ファ家の守り神である"不死鳥"に見守られながら、やがてムーランは戦士としての才能を開花させていくも、嘘をついている罪悪感が日に日に大きくなっていく。

上官や仲間たちとの絆や、敵軍に仕える美しき魔女との宿命の出会いを経て、「本当の自分」と「偽りの自分」の間で葛藤する彼女が最後に下す決断とは。

【感想】

待ってましたよ、これ。コロナの影響でずっと延期されていたけど、ようやく本日より配信開始(劇場公開でなくなったのが悲しい限りですが)。予告の時点でメッチャ楽しみで、ディズニーならやってくれるだろうと、これは今年公開の映画で1位の面白さだろうと、メチャクチャ期待して首をなが~~~くして待っていたわけです。

でも、実際に観てみたら、、、あれ、、、これは、、、ちょっと、、、っていうのが正直なところです(笑)実は、オリジナル版は絵が好きじゃなくてずっとスルーしてて、本日未明に予習を兼ねて初めて観たんたですが、僕はオリジナル版の方が断然好きですね。

実写版もこれはこれで面白いんですけど、なんというか、ディズニー映画というよりも中国映画って感じがしたんですよね(戦闘シーンが特に)。ミュージカル要素やコミカルな部分はなくなって、割と真面目なアクション映画になってました。

ストーリー自体はオリジナル版と大差ないですけど、出てくるキャラクターはけっこう変わってるんです。あれがいなくて、その代わり新しいキャラクターが増えてるみたいに。これまで実写化された『シンデレラ』、『美女と野獣』、『アラジン』なんかと比べると、かなりアレンジが入っていますね。

それをよしとするかなしとするかは好みに寄ると思いますが、ディズニー映画ってテンポのよさと話のわかりやすさを前提として、コミカルなキャラクターに圧倒的な映像美によるミュージカル要素がウリだと思うんですよ、僕は。今回それらがまったくなくて、ディズニーにしては意外だなって感じました。

村の小娘(といってもこの女優さん身長170cmあるから小娘感もないんだけどw)の奮闘記としてもオリジナル版より勢いがなく、ムーランが嘘をついていることに対する罪悪感がよりフィーチャーされていますが、それもあまりしっくり来ず。

あと、敵役の魅力も少ないんですよね。今回、シャン・ユーがいない代わりにあの謎の魔女がいたので、きっとすごいラスボスになるんじゃなかろうかって思っていたんですが、案外そんなこともなく。だから、人によってはもっと低い評価をする人もいるかもしれません。

まあ、もともとこの作品、他のディズニープリンセス作品とは違ってアクション映画寄りなので、実写版にするとこんな感じなのかもしれないですけど。

僕は戦闘シーンが好きだったので、好きではあります。ムーランだけ異様に戦闘力が高くて、突出した身体能力から繰り出される技の数々は圧巻でした!シュバババッって感じが「これぞ中国映画!」って。いや、これディズニー映画なんですが(笑)

でも、そんなムーランを凌駕する人物がひとりだけいるんですよ。タン司令官を演じた我らがドニー・イェン!もうね、ここだけイップ・マンなんですよ(笑)彼の剣さばきは劇中トップクラスで、目にも止まらぬ速さ!彼の存在が、この映画における僕の評価を押し上げていると言っても過言ではありません。

その戦いのシーンもそうですけど、やっぱりこの規模の作品なら映画館で観たかったですね。映画館で観てたら、もう少し面白く感じたかもしれませんし。まあ、配信の方が時間を選ばないし、気になるところは巻き戻して観れるので、デメリットばかりでもないんですが、大きなスクリーンと最高の音質で鑑賞したかったです。

今はディズニー+のみの配信で、月額770円とは別に、この作品だけで2,980円支払う必要があります。半永久的に視聴可能とはいえ、やっぱり割高感はありますね。1回しか観ない可能性もあるわけですし。

ちなみに、僕は顔だけで見るなら、オークワフィナの方がオリジナル版のムーランに似ている気がします。


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