もはや影武者設定がよくわからなくなった『SHADOW/影武者』

2019年公開映画145本中144位。

おおお。。。
はっきり言おう。
これはひどかった。。。

王宮に仕える影武者の話なんだけど、
そもそも王の影武者ではなく、その重臣の影武者。
(なお、本物の重臣は病気で地下に引きこもってます)

その影武者が休戦同盟を結んでいる国に、
王の許しなく勝手に趣き、
先方の将軍に対決を申し込んだのが事の始まり。

で、まあいろんな人たちの思惑が交差する中で、
対決の日がやってきて、ワーッてやりに行くんだけど、
もはや影武者とか関係ないからね、そこまでいくと。

バトルだけ見れば、
普通のワイヤーアクションを使った中国映画。
ただ、いつもと違うのは、今回、武器が傘なのよ。
刃を重ねて作った傘で、
体を女性のように柔らかにくねらすことで、
敵の攻撃を受け流し、斬り刻むという、
「そんなバカな」バトル(笑)

何とか戦いを終え、影武者は王宮に戻るのだけど、
そこからまた、まわりの裏切りが発覚してスプラッター三昧。
正直、もうよくわかりません(笑)

影武者って、その人の主義・主張などはなく、
オリジナルを守るためだけに、
言ってしまえば弾除けとかに使われるイメージだけど、
今回はその影武者がメインとなっていたから、
逆に本物の存在価値が皆無に等しかった(笑)
地下に引きこもっているだけで、ほとんど「あんた誰」状態。

影武者が自分の存在意義に悩みつつも、
最後には「俺が本物」感出してきたところで、
ようやく「影武者」という設定が活きてきた感じがするけど、
おせーよと(笑)
話、もう終わるじゃん、と(笑)

オリジナルと影武者の掛け合いをもっと多くして、
影武者自身がもっと自分の存在に苦悩し、
オリジナルに取って代わりたいっていう欲望を、
もっと前面に押し出してくれた方がよかったな。

この映画、話が全体的にのっぺりしてるし、
カラーなのに基本の色がモノクロで、
かつBGMが尺八と琴ばっかりだったので、
眠気を誘う映画でした。

個人的には、全然面白くなかったので、
これを見るよりは、『僕のワンダフル・ジャーニー』を見て欲しいです。

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