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「考えるな、感じろ」が炸裂していて、観る人を選びそうな『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』

【個人的な評価】

2022年日本公開映画で面白かった順位:16/19
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【ジャンル】

コメディ
ヒューマンドラマ

【原作・過去作、元になった出来事】

なし

【あらすじ】

物語の舞台は、20世紀フランスの架空の街にある「フレンチ・ディスパッチ」誌の編集部。米国新聞社の支社が発行する雑誌で、アメリカ生まれの名物編集長が集めた、一癖も二癖もある才能豊かな記者たちが活躍。国際問題からアート、ファッションから美食に至るまで、深く斬り込んだ唯一無二の記事で人気を獲得している。

ところが、編集長が仕事中に心臓麻痺で急死、彼の遺言によって廃刊が決まる。

果たして、何が飛び出すか分からない編集長の追悼号にして最終号の、思いがけないほどおかしく、思いがけないほど泣ける、その全貌とは──?

【感想】

Filmarksの評価メチャクチャ高いんですけど、正直、僕には面白さがわからない映画でした。。。(笑)だいぶ好み分かれそうです、これ。

<共通点のないバラバラなエピソードのオムニバス>

この映画は3つのエピソードから成り立っています(厳密には、序章と補足を含めて5つですけど)。元が雑誌の最終号を題材にした映画というだけあって、いろんなテーマの話を楽しめるっていう感じはあるんですが、映画として観ると統一感はないですね(笑)最初は囚人であり芸術家でもある人の話。次は学生運動に参加する男子学生の話。最後は警察署長お抱えのシェフの話ですから。その上、この『フレンチ・ディスパッチ』という雑誌が主に何を扱っているなのかもよくわからないので、なかなか話に入り込めなくて。ここが僕がハマらなかった理由ですね。このストーリーがあってないようなところに、「これ何の映画だっけ」って思っちゃったんですよ。僕は、やることが明確で、ドラスティックでドラマチックな展開が好きなので、刺さりませんでしたね。。。

<ストーリーではなく雰囲気を楽しむもの、、、?>

他の方の絶賛しているコメントを拝見するに、この映画、もしかしたら、ストーリーそのものを楽しむ映画ではないのかもしれません。もちろん、そこに面白さを見出す方もいるんでしょうけど、そこよりは全体的な空気やノリ、色使い、音楽など、総合的にこの監督が作る世界観を好んでいる方が多い印象を受けました。「考えるな、感じろ」じゃないですけど、ウェス・アンダーソン監督の世界を好きかどうかでだいぶ評価変わりそうですね。まあ、どの映画もそうだとは思うんですけど、本作は特にその傾向が強いかもしれません。

ちなみに、3つのエピソードのうち、僕は最初のエピソードは好きでした。服役中の凶悪犯なのに天才画家という役どころを演じたベニチオ・デル・トロと、訳ありな過去の持つ看守を演じたレア・セドゥの関係性が面白かったので。

<キャストが豪華すぎる>

あと、この映画で推せるところとしては、とにかく出演陣がすごいところですね。編集長役にビル・マーレイでしょ。その他に、ティルダ・スウィントンやフランシス・マクドーマンド、オーウェン・ウィルソン、ティモシー・シャラメ、エドワード・ノートンなど、有名どころがメチャクチャ多いんですよ。まあ、それに釣られて観に行ったら、あんまりハマれなかったっていうオチなんですが(笑)

<そんなわけで>

キャストが好きなら観に行ってもいいとは思うんですけど、ストーリー自体はあってないようなものだと僕は感じました。そして、この世界観が好みに合うかどうかも大きいので、、、けっこう博打要素はあるかも(笑)

ちなみにこれ、実際にある『ニューヨーカー』という雑誌をモデルにしているそうなので、それを念頭に置いて観たら、また違った印象を受けるかもしれませんね。


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