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タイトルが生易しいと感じるぐらい"荒ぶるおじさん"リーアム・ニーソンがワイルドでサバイバルだった『アイス・ロード』

【個人的な評価】

2021年日本公開映画で面白かった順位:149/239
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【要素】

アクション
カーチェイス
トラック

【元になった出来事や原作・過去作など】

なし

【あらすじ】

カナダ北部のダイヤモンド鉱山でメタンガスが爆発。坑道が崩れ落ち、26人の作業員たちが地下に閉じ込められてしまった。

酸素が切れるまで30時間。それまでに事故現場に充満したガスを抜くための、30tもの救出装置を運ばなければならない。バカでかい装置の輸送は飛行機にも大型ヘリにも不可能で、トラックにしかできないと判明。しかも、鉱山への最短ルートは厚さ80cmの氷の道〈アイス・ロード〉を通らなければ間に合わない。速すぎるとその衝撃で、遅すぎると重量で、氷が割れて水に沈んでしまうというハードミッション。

そこで集められた4人の凄腕ドライバーたち。地下の酸素が尽きるまでに、装置を届けるべく、命がけでトラックを走らせる彼らだったが、その事故には危険な陰謀が隠されていた。

【感想】

もはや「荒ぶるおじさん」としての地位を確かなものにしたリーアム・ニーソン。いつからですかねー。「ワイルドでタフなアクション映画にこの人アリ!」みたいな感じになったのって(笑)まあ、今回はいつものような復讐劇ではないですが。

<タイトルの生ぬるさ>

さて、この映画、『アイス・ロード』(原題も同じ)というタイトルでいいのかっていうぐらい、ワイルドでサバイバルすぎる内容でした。地下に閉じ込められた作業員を救出するために必要な、メチャクソ重い機材を氷の上の道路を渡って届ける、それだけの話なんですけどね。あ、ちなみに、この"アイスロード"ってのは実際にある現象。寒冷地において、凍結した川や湖の上に作られる道路のことです。

で、ただのトラックで輸送するだけの話なんですが、これがもうしょっぱなから飛ばしてくるんですよ。映画が始まってすぐにガス爆発!30分も経つ頃には、4人のドライバーが巨大トラックを走らせるテンポのよさ。からの、早々に訪れる仲間の悲劇、疑惑、裏切りと、前半にかなり詰め込んできてます。割れる氷に沈みーの、敵の陰謀に翻弄されーの、そんなワイルドな状況の中でも、おかまいなしにトラックを走らせるリーアム・ニーソン!仲間や自らの命の危機に晒されながらも戦い抜く姿は、まさにサバイバルそのものでしたね。

もう一度問います。本当にタイトルは『アイス・ロード』でよかったでしょうか、、、?

<結局はザ・ハリウッドなアクション映画>

映画を観ていくと気づくんですが、『ワイルド・トラック』っていうタイトルの方が本作の内容にピッタリな気がするぐらい、アイスロードの要素が目立っていないんですよね(笑)そもそもアイスロードって、ただの"道の状態"ですからね。もちろん、設定としては活きてるんですが、深い意味があるかと言うと別に、、、っていう。だって、結局はカーチェイスに殴り合いというザ・ハリウッドのアクション映画に落ち着きますんで(笑)

<キャラでもっている作品>

ハリウッドスターって役者とキャラクターがイコールになってると思うんですよね。ジェイソン・ステイサムやドウェイン・ジョンソンなんかは、もはや"強すぎるハゲ"という地位を不動のものとしていますが、それと同様に、
リーアム・ニーソンも"荒ぶるおじさん"としてのキャラクターが根づいているんじゃないかって思うんです。そんな彼でもってるんですよ、この映画は。リーアム・ニーソンはすごくいいんですが、それ以外があんまり印象に残らなくてですね。。。前半に詰め込みすぎて、後半はただのカーチェイスと殴り合いのみ。ちょっとテンポがよすぎるというか、いろいろ早すぎて、キャラクターの深掘りもないまま進むから、感情移入もあまりできませんでした。まあ、最後はちょっとホロっとするところはあるにはあるんですけど。結局、事故の陰謀の経緯もよくわからなくて。。。完全にカーアクションだけに寄ってしまっていますからね。特に、リーアム・ニーソンのファンっていう感じじゃなければ、そこまで強くは薦めません(笑)

<その他>

今回、監督を務めたジョナサン・ヘンズリー。実は、過去には『ダイ・ハード3』(1995)や『アルマゲドン』(1998)の脚本を手掛けた方なんですよ、、、!いや、今作もつまらなくはないですよ?ただ、その2作が出てきちゃうと、自然と期待も高まってしまいますよね。。。それと比べちゃうと、正直そこまでは、、、っていう感じでした、個人的には。まあ、その2つが圧倒的すぎますけど(笑)


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