見出し画像

人類終了のお知らせその3。地上のあらゆるものを無と化す超巨大竜巻の破壊計画が無茶苦茶すぎる『ツイスターズ』

【個人的な満足度】

2024年日本公開映画で面白かった順位:31/92
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★☆
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★★★

【作品情報】

   原題:Twisters
  製作年:2024年
  製作国:アメリカ
   配給:ワーナー・ブラザース映画
 上映時間:122分
 ジャンル:パニック
元ネタなど:映画『ツイスター』(1996)
公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/twisters/

【あらすじ】

※公式サイトより引用。
気象学の天才ケイト(デイジー・エドガー=ジョーンズ)はニューヨークで自然災害を予測し被害を防ぐ仕事に熱中していた。

そんな中、故郷オクラホマで史上最大級の巨大竜巻が群れをなして異常発生していることを知る。竜巻にトラウマを抱えたケイトだったが、学生時代の友人ハビ(アンソニー・ラモス)からの懸命の依頼で、夏休みの一週間の約束で竜巻を倒すために故郷へ戻ることに。

そこで出会った知識も性格も正反対の竜巻チェイサーのタイラー(グレン・パウエル)ら新たな仲間と、無謀ともいえる"竜巻破壊計画"に立ち向かっていく。

【感想】

ツイスター』シリーズ第2作目。まさか28年ぶりに続編をやるとは思いませんでした。前作は小学6年生のときに叔母と観に行ったことをいまだに覚えていますが(笑)今回はVFXの進歩によって再現された超巨大竜巻とそれに飲み込まれる人間社会のちっぽけさの対比が凄まじかったです!

<続編だけど続編じゃない>

本作は一応『ツイスター』(1996)の続編という形は取ってはいますが、直接的な話の繋がりはなく、続投しているキャストも皆無なんですよね。唯一の繋がりは、竜巻の内部を測定するドロシーというマシンのナンバーが"V"になっていることぐらいですかね。前作は"IV"まででしたから。前作を観た身からしたらもっと繋がりがほしいところではありましたけど、、、まあ予習がいらないからその分気楽に観れるってのはありますね。

<いやもうこんなん来たら無理ゲーでしょ>

この映画の見どころは何と言っても超巨大竜巻の迫力ですよ!人間が吹っ飛ばされるのは当たり前で、普通の自動車やトラックも上空に巻き上げられるし、民家はもちろん映画館のような巨大建造物も破壊するほどのインパクト!地面としっかり繋がっているものにしがみつかないと、たちまち竜巻に吸い込まれて遥か上空まで舞い上がっちゃうんです。とにかく隠れるなら地下。その上で姿勢を低くしないと外に引っ張り出されちゃうほど吸引力がとてつもなく強いんです。まるで人間が掃除機に抗う虫のようでした。

日本では竜巻なんてほとんど起こらないからあんまり実感がないんですが、気候的に竜巻がしょっちゅう起こるアメリカからしたら、この映画から受ける恐怖は相当なものだと思いますし、現にアメリカ国内では公開早々に興収100億円を突破したそうです。また、前作の公開後、アメリカの大学では気象学科への入学希望者が殺到したという話も。ポピュラーといったら不謹慎ですが、日本でいうところの地震のような存在とも言えそうですよね。

<ここにも来たかグレン・パウエル!>

そんな竜巻を消滅させようとしているのが本作の主人公ケイトです。あくまでも机上の空論で現実には実現性はないっぽいのですが、吸水剤を使って竜巻の水分をなくすことで竜巻の破壊を目論んでいます。演じたデイジー・エドガー=ジョーンズはどことなくアン・ハサウェイを思わせる綺麗な女優さんでした。

で、紆余曲折を経て彼女と手を組むことになるのが、昨今のハリウッド映画で引っ張りダコのグレン・パウエル演じるタイラーです。彼の映画、今年だけで3本も公開されるっていうんですから、今相当来てますよね~。物語冒頭では陽キャでどこかいけ好かないやつなんですが、根はいいやつで後半では身を挺してケイトを守る役どころ。こういう嫌なやつに見えて実はいいやつみたいな役が似合いますよ、グレン・パウエルは。『トップガン マーヴェリック』(2022)からそういうの多い気もしますけど(笑)

<ハリウッド映画らしからぬ展開>

しかも、ハリウッドのこの手の映画ってパニックに乗じてメインの男女が恋仲に陥るってのが鉄則なんですが、本作ではそういうの一切ないんですよ。キスどころか手すらつながないの。ハリウッド映画にしてはめずらしくないですか?それだけ竜巻被害を抑えたいという純粋な気持ちで行動してるってことなんだと思うんですけど、むしろパニック映画というジャンルを愚直に守っている気がして好感持てました。

<そんなわけで>

ハリウッドの十八番であるパニック映画・ディザスター映画としてまっすぐに災害と向き合っている作品だったと思います。アクションやSFなんかは、今はインド映画や韓国映画も追随してきていますが、こういう災害系の映画はまだハリウッドの独壇場じゃないですかね。VFXもそうですが、広大な土地を使った広い画を撮れるってのも大きいですし、竜巻に関してはアメリカの発生件数が多いから、彼らだからこそ作る意味があるなとも思いました。夏にスリリングを感じる映画として劇場で観ることをオススメします!

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?