笑いと驚きとちょっとした涙でお送りする『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:4/15
  笑い😂:★★★★☆
  驚き😳:★★★☆☆
シュール🥴:★★★☆☆

これ、面白いです。想像していたよりもずっと。。。
なんか、いわくつきの映画らしいですね。構想から約30年、企画頓挫9回だって。それなのに、よく公開までこぎつけたなっていう監督の執念と情熱がうかがえます。。。(僕だったら諦めてしまいそう。。。)

【どんな映画?】

タイトルにも通り、『ドン・キホーテ』のあらすじを知っておくとよいです。僕も読んだことなかったので、事前にサラッと下調べしておいたのですが、それが功を奏しました。より中身を楽しむことができます。

あらすじを詳しく知りたい場合は以下をご覧ください。

ざっくりでいうと、下記のような感じ。

騎士道小説が大好きなおっさんが、本の読みすぎで現実と空想の区別がつかなくなり、「俺も世の不正を正す!」と言って旅に出るという“中二病”をこじらせた話です。

個人的にはちょっぴり他人事には思えないですが(さすがに、現実と空想の区別はついてますよ、たぶん)。

で、この映画はそれになぞらえて話が進んでいくんです。
CM監督のトビー(アダム・ドライバー)が、10年前にとある村で『ドン・キホーテ』の自主映画を撮影した際、ドン役に抜擢した靴屋の主人ハビエル(ジョナサン・プライス)が、あろうことか10年経っても役から抜け出せず、自分をドンと思い込んだままという設定です。

さらに、トビーを見るや否や「サンチェス!」(ドンの従者)と認識してやまず、そのまま謎の冒険に連れ出されてしまうというもの。

【感想】

大真面目にバカやってるという感じで、ファンタジー、アドベンチャー、コメディをミックスした仕上がりです。自分を本気でドン・キホーテと思い込んでいるハビエルと、そんな彼に呆れながらも変に刺激しないように相手のペースに合わせるトビーの掛け合いが本当におかしい(笑)

アダム・ドライバーと言えば、『スター・ウォーズ』のカイロ・レン役がおなじみですが、あの光と闇の間で葛藤している役柄と比べたら、今回のこの映画はいい意味でキャラ崩壊しており、そこがツボです(笑)

でも、笑いだけではなく、ちょっと感動してしまうシーンや、驚きの展開も入っていて、単なるコメディだけで終わらせないのがこの映画のいいところ。楽しめる要素が複数あって良作だと思いました。

まさに、『ドン・キホーテ』を現代風にアレンジしたという感じで、過去の名作を面白おかしく観られるのでオススメです!


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