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ニコラス・ケイジがママチャリ乗ったりキンタマ爆発したりするだけの『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』
【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:196/206
ストーリー:★☆☆☆☆
キャラクター:★★☆☆☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
アクション
カオスすぎる和洋折衷
殺陣
園子温
ニコラス・ケイジ
【あらすじ】
悪名高き銀行強盗ヒーロー(ニコラス・ケイジ)は、ある日、相棒のサイコ(ニック・カサヴェテス)と共に、サムライタウンの銀行を襲撃。しかし、少年(潤浩)に銃を向けるサイコに対し、「相手は子供だ」と詰め寄るヒーロー。取っ組み合いの喧嘩になってしまい、あえなく逮捕。ヒーローは投獄され、フンドシ一丁で手錠を掛けられる。
サムライタウンでは、この世界のすべてを牛耳る悪徳ガバナー(ビル・モーズリー)がいつも女を侍らせていた。傍らには常に用心棒のヤスジロウ(TAK∴)と少女のようなスージー(中屋柚香)をおいてご満悦。
ある日、ガバナーの魔手から逃げた彼お気に入りのバーニス(ソフィア・ブテラ)を連れ戻すことを条件に、ヒーローは自由を手に入れる。ただし、5日以内にバーニスを連れ戻さねば、爆弾を仕掛けられたボディスーツが爆発してしまう。
バーニスが消息を絶ったという不思議な街ゴーストランドへ足を踏み入れるヒーロー。入ったら最後、二度と出られない街だ。そこには、動かなくなった車を修理し続けるラットマン(YOUNG DAIS)、人間をマネキンに閉じ込めるキュリ(栗原類)、すべてを見つめる男ナベ(渡辺哲)たちがいた。
ゴーストランドの住人たちは言う。「ガバナーがいる限り、我々は時計を止めねばならない。そうしないと世界は爆発する」と。
果たして、ヒーローはバーニスを見つけられるのか。ゴーストランドを脱出することはできるのか。そして、サムライタウンはガバナーの手に落ちたままなのか。
【感想】
園子温監督のハリウッドデビュー作。そして、久しぶりにスクリーンで観るニコラス・ケイジ。そんな要素に惹かれて朝イチから観に行ったのですが、、、想像を絶するカオスがそこにはありました。
<ストーリーのシンプルさを世界観が亡き者にしている>
ストーリはわかりやすいんですよ。街を支配するボスの孫娘を連れ戻すっていうだけなので。なんですけど、、、世界観が独特すぎるんですよね。。。それゆえに、せっかくのわかりやすいストーリーが吹っ飛んじゃって。結果、観てもよくわからない映画になってました(笑)
<舞台となる街のカオスさ>
時代設定も場所も何の説明もない謎の街サムライタウン。そこは西部劇と時代劇を掛け合わせ、さらに現代の要素を取り入れたようなところで、花魁、スマホ、銃、刀、車が混在しています。アニメならそう気にならなそうですが、実写だとこうも違和感があるとは。。。さらに、日本語と英語が混在しています。でも、コミュニケーションが取れているんですよね(笑)
ゴーストタウンの住人たちもカオスです。パリコレかっていうぐらいの衣装だったり、みすぼらしい格好だったり。彼らがそこで何をしているのかもよくわかりません。このように、イマイチ世界観がつかめないため、全然話が頭に入って来ないんですよ(笑)
<気になる点の多さ>
物語が進むにつれ、気になる点はいろいろ出てきます。ヒーローとバーニスには意外なつながりがあったけど、そもそも時系列がわかりづらかったり(銀行強盗直後の話かと思いきや、だいぶ時間が経っている設定、、、?)。スージーは精神が不安定すぎて、すぐ発狂してマシンガンぶっ放したり。ヒーローは投獄されたままだったけど、相棒のサイコは囚人として別扱いだったり。総じて、やっぱりよくわからない(笑)
とはいえ、一応、意味ありげなところもあります。ゴーストタウンにある時計。時刻は8時14分で止まっているんですが、これは広島に原爆が落とされた1分前なんですよね。それを意識してか、地下にある燃料が爆発しないように、住人たちが時計を進ませないようにしているんです。ここが、日本とアメリカの関係を示していたりもするようなんですが、まあわかりづらい。僕もパンフレット読んで知ったぐらいです(笑)
<カルト好きな人ならいいかも?>
園子温監督と言えば、『自殺サークル』や『冷たい熱帯魚』、『愛のむきだし』など、けっこう好きな作品もあったんですが、これはまた全然別モノですね。あさっての方向に飛びすぎてて。万人向けではないので、多くの人にはまったくわからない内容でしょうね一部のカルト好きにはたまらないかもしれませんが(笑)
ニコラス・ケイジがママチャリ乗ったり、キンタマ爆発したり、片腕を剣にして坂口拓とチャンバラしたり。彼をこんな使い方するのは、さすがだと思います(笑)
<その他>
それにしても、映画のいいところは、どんなにカオスでニッチでも、ちゃんと作品として世に生まれ、こうして公開されることですよね。正直、あんまり声を大にしてオススメできる内容ではないんですけど、怖いもの見たさでこの映画を観るのはアリかもしれません。一味違ったニコラス・ケイジを目の当たりにできるので(笑)
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