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交通事故に遭って人格が7つに分かれた僕がそれぞれの大切なコトを尊重できた『水曜日が消えた』

【基本情報】

製作年:2020年
製作国:日本
⠀ 配給:日活

【個人的順位】

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:51/68
スリル😱:★★★☆☆
⠀ 怖い😖:★★☆☆☆
切ない🥺:★★☆☆☆

【ストーリー】

幼い頃に遭った交通事故の影響で、人格が7つに分かれてしまった主人公(中村倫也)。

曜日ごとに人格が入れ替わるのだけど、火曜日の人格がある日目覚めるとそれは水曜日だった。

あれ、、、水曜日が、、、いない。。。

水曜日はなぜ消えたのか、無事に戻ってくるのか。

【感想】

設定は『幽☆遊☆白書』の仙水忍にちょっと似ていると思いました。彼も7つの人格がありますし(笑)

ちょっと意外というか、「あ、そういう形なのね」って思ったのが、中村倫也が演じているのは、ほぼ火曜日の人格のみということ。他の曜日って、実はそこまで出てこない。だから、「一人7役」というと、ちょっと語弊がありそうだなと感じました。

火曜日の人格は、当然火曜日にしか出て来れないので、朝のテレビも町内で流れる音楽もいつも同じだし、図書館は火曜日が休館日なので入ることすらできません。

そんな制限された世の中に生きているからこそ、火曜日が水曜日に目覚めたときのはしゃぎようは観ているこっちが新鮮でした(笑)
いつもと変わらない世界だとしても、それを知らない火曜日にはまったくの別世界に映るのかって。

でも、これって普段の自分たちにも当てはまりますよね。変わりばえのない毎日に飽きて、他のところへ行きたいと願う。曜日の指定があろうがなかろうが、人は日常から抜け出したい願望があるんだなって。

終盤にかけての展開が「なぜそうなるのか」っていうところがちょっと腑に落ちなかったけど、7人の人格それぞれに大切なコトや大切なヒトがいるからこそ、あのような終わり方になったのは綺麗でいいなと感じました。

ただ、図書館で働く瑞野(深川麻衣)とのエピソードはもっと深掘りしてくれたら楽しかっただろうなって思います。

彼女は水曜日のことが好きなのだけど、火曜日も彼女に心惹かれるから、
同じ自分なのに三角関係とかだったら新しい恋愛模様になりそうな予感。

現実には多重人格って障害と見なされてしまうけど、この映画のようにある程度うまく住み分けができるのであれば、「性格のABテスト」ができるじゃんとも思いました(笑)
どの人格がモテるのか、どの人格が稼げるのか、そういうの実験できたら面白そうですよね。

【その他】

今映画館で観ると本編開始前に中村倫也本人からのスペシャルメッセージが流れます。


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