『金持ちジュリエット』
ロミオの死体を見たジュリエットは、しめしめとほくそ笑んだ。
やった!とガッツポーズが出そうになるのをこらえるのに必死だった。
自殺したロミオのあとを追って、ジュリエットも命を絶つ。
これが世に知られる「ロミオとジュリエット」の最後だ。
だが真実は少し違う。
ジュリエットは自殺なんかしなかった。
これは当時悲劇の執筆を頼まれていたシェイクスピアが付け加えたもの。
地元では有名な話だ。
さて、真実に戻ろう。
ロミオには、今の金額に換算すると、約1億円に相当する保険金がかけられていた。
受取人はもちろんジュリエット。
これだけの大金が転がり込んでくるとなれば、いかに愛する人の死を目の前にしても、誰しもやった!と叫びたくなるであろう。
金持ちジュリエットの誕生だ。
しかし、ロミオとの決闘に敗れたパリスの遺族がこれに異を唱えた。
全ては仕組まれたものだと。
一説によると、保険金の支払いは凍結され、現在も北欧のどこかの銀行に眠っているらしい。
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