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【俳句】夏隣 初雲雀 春雨

古池は埋め立てられし夏隣

昔よく通っていた散歩道の小さな池。
久しぶりに通ると、池がない。
埋め立てられて、そのあたりは新しい住宅地として造成されている。
いつか、あの池のことも忘れ去られてしまうのだ。
こうして、街は変わっていく。
もうすぐ夏が来る。

描かれし少女の眉や初雲雀

幼い頃からよく知っている近所の女の子。
いつの間にか成長して、もう高校生だとか。
休みの日には、化粧をして出かける。
そう言えば、あの年頃は、化粧をした同級生の女子が、すごく大人に見えたものだ。
今年初めて見る雲雀。
井上陽水の「いつの間にか少女は」を思い出す。

春雨に傘をさす人ささぬ人

ゆるい雨が降り続いている。
やみそうでやまない。
傘はいるだろうかと外をみる。
傘をさしている人もいれば、傘をささずに歩いている人もいる。
どうしようか。

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