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【俳句】北窓をひらく 啓蟄 囀り

北窓をひらく好きでも嫌いでも

好きでも嫌いでも、とにかくその窓を開けてみよう。
そこから始まることもある。
ほら、外の景色を見てごらん。
君が思い悩んでいる間に、季節はこんなに変わっているんだよ。
さあ、大きく深呼吸してみよう。

啓蟄や命ひとつに名もひとつ

命のひとつひとつに名前をつける。
そんな丹念な人間の営みに想いを馳せて。
名づけるという行為。
それは、愛でもあると信じたい。
啓蟄。
眠っていた命が春の下に顔を出す。

囀りや空に小さな切り取り線

あれは目白だろうか。
枝から枝へと囀りながら移っていく。
短い鳴き声の連なり。
空に切り取り線を描くように。

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