小さいことはいいことだ〜「アントマン&ワスプ:クアントマニア」
「大きいことはいいことだ」
懐かしい森永エールチョコレートのCMコピー。
時は高度経済成長期のど真ん中。
企業も、暮らしも、モノも、どんどん大きくなった。
大きいことが正義だった。
ヒーローの戦いの場も、日本から世界、世界から宇宙へと広がっていった。
しかし、
「スモール・イズ・ビューティフル」
大きい方にも無限なら、小さい方にも無限はある。
少し遅くなったけれども、「アントマン&ワスプ クアントマニア」を見てきた。
アントマンの今回の戦いの舞台は、量子の世界。
量子と言って侮るなかれ。
そこには、SF映画に出てくる未来の惑星と見まごうばかりの世界が広がっており(これも立派なSFやん)、先住民が暮らしている。
1作目、2作目も、もちろん面白いのだが、アベンジャーズとして集結する時以外は、フェーズの大きな流れに関わることはなかった。
しかし、今回はいきなりの大役。
フェーズ5の幕開けを飾る作品でもあり、今回の敵が、今後サノスを上回るヴィランになるであろうと予測される、征服者カーン。
時の侵略者、マルチバースの時間軸を次々に滅ぼしていく最強の敵。
別のバースでは、アベンジャーズも倒したとか。
いきなりの大ボスとの対決。
能力では及びもしない強敵に、アントマン、ワスプたちはどのように立ち向かうのか。
スコット・ラングの娘、キャシー・ラングもスーツを着用して活躍する。
2作目では、まだ小学生くらいだったのが、すっかり成長した。
これも、あの指パッチンを踏まえての設定。
しかし、今回、いちばんカッコよかったのは、マイケル・ダグラス、いやハンク・ピム。
さて、ついに、フェーズ5が幕を開けた。
MCUは、「アイアンマン」に始まるフェーズ1から、「アベンジャーズ エンドゲーム」を経て、「スパイダーマン ファー・フロム・フォーム」で完結するフェーズ3までを、「インフィニティ・サーガ」と呼んでいる。
そして、「ワンダヴィジョン」からのフェーズ4、この「アントマン&ワスプ クアントマニア」からのフェーズ5、続くフェーズ6までを、「マルチバース・サーガ」として展開していく。
インフィニティからマルチバース、無限宇宙から多元宇宙。
早い話が、
「なんでもありやん」(言うてしもた)
この戦いに終わりはあるのか。
MCUはどこまで展開していくのか。
僕は果たしてその終わりを見届けてあの世に行けるのか。
それにしても、先週金曜日に公開されてからまだ一週間しかたっていないにも関わらず、僕の見たシネコンでは、字幕は16:25からと21:30からの2回のみ。
吹き替えも朝と昼の2回。
4DX3Dも2回。
こんなことでいいのだろうか。
このまま日本の映画界がガラパゴス化していくことが心配だ。
怒ったカーンに伐採されませんように。
映画について書くのは久しぶり。
今年の目標のひとつに「映画を100本以上見る」というのがあるが、この映画で18本目。
ペースとしては悪くない。
ただ、ほとんどが配信で、映画館にはなんやかんやで、まだ3回しか行けていない。
頑張って行かなくては。