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人生で大切なことは飛石連休が教えてくれた

今年もゴールデンウィークが始まる。
昨年に退職をして、今のところ毎日フリーで過ごしている。
そろそろ働き出さないと、日々妻の視線が厳しくなってきてはいるのだけれども。

さて、フリーで迎えるゴールデンウィーク。
こちらはある意味、毎日がゴールデンウィークなのだ。
つまり、ゴールデンウィークがゴールデンでも何でもない。
むしろ、どこに行っても人が多いだけのウィークになる。
多分、妻と車で出かけて、他府県ナンバーを見ると、
「なんで、わざわざこんなとこに来るんかなあ」
と、自分たちが他府県に行った時のことは棚に上げて、そんな会話をするに違いない。

ゴールデンウィークとは言いながら、本来の祝日は、4月29日の昭和の日(いまだに天皇誕生日と言いそうになる)、5月3日の憲法記念日、5月5日の子供の日、この3日だけだ。
5月4日はそもそも何の日でもなく、平日なら学校もあり、会社員は出勤していた。
法改正で、国民の祝日となり、今ではみどりの日として立派な祝日になった。
最近はあまり見なくなったが、ゴールデンウィーク中の5月1日はメーデーで、労働組合のデモ行進に駆り出される人もいた。
会社は休みになるので、喜んでいる人もいたけれども。

ゴールデンウィークもそうだが、多くの祝日が連休になるように移動されて、なくなってきたものがある。
飛石連休だ。

若い人たちにはわからないだろうが、僕たちの世代は、この飛石連休という言葉に、甘美な響きを感じたものだ。
「明日1日行ったら、また休みや」
この感覚、わかるだろうか。
「だから、明日1日頑張ろう」
だから、そんな時の出勤は、朝からワクワクしている。
いつもの作業も楽しくて仕方がない。
だって、明日また休みなのだから。
そうして、つらいことも、苦しいことも乗り越えてきた。
「今週はなんか短かったね」
「ああ、真ん中に休みがあったからね」

そして、たまたまそれが月曜日であったりして連休になると、それは神が与えしバカンスだった。

週の真ん中に休みがある。
これは、つまり、花金( 古い! )が週に2回あるということでもある。
どうして、この素晴らしい飛石連休を、国は無くしていこうとするのか。

連休にして、消費を活性化しようという狙いもあるのだろう。
その前に、心と体を癒し、日々の生産性を高めるには、飛石連休に勝るものはないと思うのだけれども。

連休でないと旅行に行けないと、旅行好きの方は言うかもしれない。
しかし、以前に比べれば、有給休暇も取りやすくなっている。
僕の若い頃のように、明日休んでいいよと言われて、休んでみたら勝手に有給が使われていたなどということもないと思う。
うまくやれば何とかなるのでは。

休みの過ごし方も、今と違って、あの頃はもっと大切に過ごしていたような気がする。
この貴重な1日をどうして過ごすのか。
今日、行かなければ。
今日、やらなければ。
今日、言わなければ。
今日、告げなければ。
時には、恋もスリリングだった。

ともかく、人生はゴールデンなことばかりではない。
もっとデコボコしたものだ。
でも、頑張れば休日もある。
工夫すれば、連休も取れる。
人生で大切なことは、飛石連休が教えてくれた。
知らんけど。

もちろん、今の祝日、休日にブラスして、毎週水曜日あたりも休みにしてもらえれば。
いや、いっそのこと、飛石出勤という考え方もいいのではないか。
目下毎日がゴールデンの、怠け者の僕は思う。





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