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今回は、前回の続きで、まず国内との事例をみながら、移住先の様子をみてみようと思います。

~移住するうえでのステップ~

①興味のある土地をネットで検索して調べる

②SNSやブログを通して土地の人と出会う

③土地の人と連絡をとる

④実際に現地にいく

⑤土地の人と会って話してみる

⑥試住してみる

⑦移住する

各々の土地にいる移住のキーパーソンを見つけるのが、移住の近道です。

キーパーソンがいれば、その人に惹き付けられた人々が集まり、コミュニティができれば人々は単なる情報のやりとりだけでなく、精神的な安心感を得ることができ、その土地への愛着もいっそう湧いてきます。

本書では数多くの自治体の事例が紹介されていますが、ここでは代表して「福岡市」を取り上げます。

◎福岡市

官民一体となって移住に力を入れている都市に、福岡市があります。福岡市長である高島宗一郎氏は、福岡をアジアのリーダー都市にするという強い決意のもと、行政を引っ張っている同世代の市長の姿に大いに刺激を与えました。そして、民間の中心人物の一人が、福岡移住計画を主催する須賀大介さんがいます。

始めは色々と苦労が絶えなかったようですが、移住の際にお世話になった福岡R不動産の担当者や知り合った糸島の人々が、手を貸してくださったことで、少しずつ生活が安定していったようです。その縁で、福岡R不動産のメンバーらと立ち上げたのが、「福岡移住計画」でした。

また、時田真理子さんは、東日本大震災をきっかけに福岡移住を決めたそうです。福岡では、福岡市が行っている就職支援制度「福岡クリエイティブキャンプ」の存在を知ります。これは主に、首都圏で活躍しているIT・デジタルコンテンツ等の開発経験者の福岡市内企業へのU/Iターン転職を応援するために2014年から福岡市が実施しているプロジェクトで、応援金の交付や無料の転職サポートの実施、移住者同士の懇親会や相談会の開催といったきめ細かなフォローを行うことで、福岡にクリエイティブ人材を呼び込む取り組みです。

福岡は中心地から空港や新幹線の駅が近く、さまざまな場所にアクセスしやすいため、神戸・広島・沖縄など以前よりもフットワークが軽くなり、いろいろな土地に出かけられるようになりました。

また、佐藤智美さんは進学にあたり一度福岡を離れましたが、2014年にふと福岡に帰りたいと思いたったそうです。そして2015年に福岡と東京の二拠点生活を送ることになりました。二拠点生活で一番困ったことは、という質問には「郵便物・宅配便関係・役所申請関係・病院関係」という答えでした。片方に滞在期間が長いと、郵便物の受け取り・対応ができません。病気の際には、通院が必要ですが、その翌週には別の場所にいるということが多々起きるそうです。

福岡は、コンパクトシティと売り出していることもあり、適度に田舎を楽しみたいけど、不便さは感じたくないという人にはぴったりの土地となっているそうです。

(つづく)



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