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こんにちは。本日は、アメリカの食事専用の検索エンジンを運営している会社についてみていきたいと思います。

米国時間2月24日朝、食事専用の検索エンジンMealMe.ai(ミールミー・エーアイ)がプレシード投資ラウンドを90万ドル(約9500万円)でクローズしたと発表しました。このラウンドはPalm Drive Capitalが主導し、Slow VenturesとCP Venturesが参加しています。


同社の製品では、利用者は食事やレストランを検索できます。すると、さまざまな食事の出前アプリから利用者が食べたいもの、配達して欲しいものの価格帯が示されます。注目すべきは、MealMeが業者に関わらずアプリ内で決済ができる点です。

このサービスは、DoorDash(ドアダッシュ)やUber Eats(ウーバーイーツ)といった食事配達サービスアプリの価格や配達時間の透明性を高める可能性があらます。しかし、MealMeは最初から検索エンジンを作ろうとしていたわけではありません。ここに至るまでには紆余曲折がありました。

ソーシャルネットワークから検索エンジンへ
MealMeは、最初のアイデアの方向性だけは正しかった類のスタートアップです。同社は、食事に特化したソーシャルネットワークとしてスタートしたのだと、共同創設者のMatthew Bouchner(マシュー・ボシュナー)氏はTechCrunchに話しました。そのサービスは改良を重ねるうちに、食事の写真を投稿できるようになり、掲載されたものを注文できるようになっていきました。

まだソーシャルネットワークとして運用されていたころに、MealMeはY CombinatorとTechstarsに参加を申し込んだが、どちらからも断られてしまいました。

やがて同スタートアップは、利用者たちが食事の写真を投稿するのは、どの出前サービスを使えば望みの食事を配達してもらえるかを知りたいためだと知りました。そこに気づいた彼らは、レストランを検索でき、出前業者や価格の比較検討ができる料理専用の検索エンジンの開発に精力を傾けました。その改良によって、同社はTechstars Atlantaへの参加が叶い、TechCrunchが記事にしたデモデーにこぎつけたというわけです。

Techstarsの参加中、同社はそのモデルを、DoorDashなどへの単なるリンクから、自社アプリの中で決済までできるかたちに変更しました。これがMealMe内部の流通取引総額(GMV)を引き上げたとボシュナー氏はインタビューの中で話しています。その機能は2020年9月に運用開始となりました。

そこから同社は、前週比でおよそ20パーセントという急成長を始めます。同社はGMVランレートが50万ドル(約5300万円)に達し、100万ドル(約1億600万円)に拡大しつつあるようです。そこから現在までの数週間で、GMVランレートは100万ドルの壁を突破しました。


同社の目標は、早く成長して、世界のDoorDashにとって有用な収入源となり、その後に正式な契約を交わすことだとボシュナー氏は話しています。

「私たちは強力な収益発生器として事業を続け、毎週数千件の注文を出前サービスにもたらします」とボシュナー氏は声明文の中で述べています。MealMeは、投資家たちは、Uber EatsなどがMealMeでアプリを使えなくするという懸念よりも、成長の早さのほうに大きな期待をかけていると確信しているようです。



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