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木村花さんの件について。

スターダムで活躍していたプロレスラーの木村花選手が亡くなった。

悲しいことが起こった、救えなかったと周りの人間は言う。
これほど愛されていた人間が姿の見えない何かに殺された。
これはネット社会である現代が生んだ悲しき出来事である。
今回は2つの視点で今回の出来事を述べたいと思います。

1,テラスハウスの視聴者から見た今回の出来事

木村花さんはテラスハウスに出演していました。
しかしあるきっかけでアンチが粘着してしまうことになります。
恐らく引き金となったのは38話でのプロレスのコスチュームを
小林快さんが洗濯機にかけ、収縮させてしまい
それについて木村花さんがブチギレてしまったシーン。
結果小林さんはそのままテラスハウスを卒業してしまいます。
その日を境に木村花さんにアンチが大量に付き、俗に言うクソリプばかりが送られてくる状況になってしまいました。
コスチュームを洗濯機にかけ、ブチギレしたというシーンですが
このコスチュームは新日本プロレスの東京ドーム大会に出場という
記念すべきコスチュームでした。
確かにその思い出がこもったものを洗濯されてしまうのは
物凄く悲しく、怒りが湧いたと思います。
これはコスチューム事件と呼ばれ、花さんもかなり引きずっていましたが
テラスハウスの視聴者はプロレスに関しての知識が乏しく
「だから?」「キレすぎ」といった意見に
終着してしまった印象があります。
そこに関しての視聴者と製作者の意識乖離が起きてしまったのかもしれません。

厳しいリプライが送られるたびに木村花さんが傷ついていきました。
単なるツイートでの誹謗中傷は本人がエゴサーチでもしない限り
目には入ってきませんが、リプライとなると見ざるを得ません。
誹謗中傷する側というのは「死ね」「消えろ」など人に向けて
言うことをためらう言葉を平気で使用します。
しかし、する側は「うざい」「バーカ」くらいの
感覚でしかありません。
声に出さない分、完全に麻痺しているのです。
そして木村花さんがプロレスラーであったこと。
プロレスといえば一般的なイメージで言うと
「お前必ずぶっ殺してやる」や「ただじゃおかねえぞ」などの脅し文句的なアピールが染み付いています。
そのイメージが残り、プロレスラーなら「殺す」などの発言をしても
そこまでダメージはないだろうと思ってしまったのではないかと思います。
しかしプロレスラーも人間です。プロレスラーのアピールは
信頼する相手から発せられる言葉だからこそ成立するのです。
顔も名前も知らない人間から罵倒されてしまうと落ち込むのは一緒です。
そこの認識が足りなかったのかなと思いました。

2,プロレスファンから見た今回の出来事

(プロレスのことをよく知らない人は飛ばしていただいても結構です)


私はこっち側の人間です。
木村花さんを初めて知ったのは母親である
木村響子さんの引退試合だったと思います。
そこからしばらくして、WRESTLE-1所属で活躍し
そして今居る団体、スターダムに移籍をするのですが
2020年1月からBSでスターダムの放送が始まりました。
私はスターダムを見るのがほぼ初めてで
木村花さんを見てびっくりしました。
派手なメイクとコスチューム
ブルーザー・ブロディかと思わせるようなブーツ
存在そのものが華でした。
新日本の東京ドーム大会でスターダムの中から選ばれた4人の中に
木村花選手が入っており、これからどんな活躍をしてくれるのか
本当に楽しみだった矢先での出来事でとても衝撃を隠しきれません。
テラスハウスを見ていなかったので(コスチューム事件は放送当初ニュースになっていたのでそこだけは見ました)
何に苦しみ、命を絶ったのか最初は理解できませんでした。
花選手のツイッターもフォローしていなかったですし
YouTubeでUPされていた木村花選手のユニット(TCS)のライブ配信
などを見ている限り元気に振る舞っていたので
全くそのようなものは感じ取れませんでした。
なので最初に思った感想は「なんでこれくらいで....」でした。
しかし調べるにつれ、行き過ぎた誹謗中傷、誰にも頼れない孤独、コロナ禍による試合中止、様々な要因がこの悲劇を生んでしまったと思いました。
今言うとただの結果論にしかなりませんが、
ライブ配信より無観客試合を決行する方が良かったと思います。
一人の部屋で配信するより、たくさんの仲間と身体でぶつかり合い
ストレスを発散する、プロレスラーとしての生き方がしばらく出来なかったためにこのような事が起こってしまったのかなと思いました。

3,まとめ

22歳という将来がまだまだあった中での死
プロレスラー(芸能人)も人間なんです。
誹謗中傷があるのは仕方ないと思いますが
明確に特定の人に向けたリプライは避けていただき
吐き出すようなツイートで我慢していただければと思います。






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向こうの世界でも華やかなプロレスを見せてください。
心よりお悔やみ申し上げます。



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