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疲れない在宅ワーク

 緊急事態宣言解除後も、在宅ワークは部分的に取り入れて継続したいと考える企業は多いようです。しかし、オンライン会議は便利ですけど、長時間やると疲れますよね。半在宅勤務を5年ほど続けてきた私の、疲れないスタイルを公開します。そこまでガジェット好きではない方向きです。

疲れる要因① パソコンとの距離

 半在宅なので、ノートPCをメインPCとし、持ち歩くことも想定しています。ノートPCの小さい画面に集中することで、疲労感が増すと言われています。大きいモニターを別途付けるというのも解です。私の場合は、電磁波が強いと頭痛などが発生するので、電磁波の発生が大幅に増加する外付けモニターは付けません。(信じなくても構いませんが、人間の細胞や神経の活動は全て電子の授受で成り立っていますので、個人差はあるものの、人は電磁波にまったく影響を受けないわけではありません。)
 高校の授業で習ったように、電磁力は距離の二乗に反比例するので、とにかく離すことが重要です。ノートPCをPCスタンドに立て、外付キーボードで作業するとだいぶ楽になります。手指のピリピリする嫌な感じがこれでほぼなくなります。画面が小さいと表が見にくかったりするのですが、できる限り会議の前に送付してもらい、印刷して紙で見ます。家庭用のプリンタはA4が最大サイズのことが多いのですが、分割印刷という機能を使うと、A3サイズのものを2枚(あるいはそれ以上)に分割して印刷できます。

 また、ビデオ会議でPC付属のマイクとスピーカーを使う場合、お互いに聞き取れるよう、どうしてもPCに近寄ってしまいます。ヘッドセットを使うと、1.5mくらい離れて自然に座って会議ができます。ビデオ会議中に画面共有される資料も1.5mなら(多少身を乗り出せば)だいたい読めます。これでPCに近寄りすぎて頭が締め付けられるような不快感や心臓が痛くて苦しくなったりすることが減ります。ヘッドセットは有線のものを使っています。
 机は当初はIKEAの古いデスクを使っていたのですが、同じくIKEAの廉価な高さ調節可能なサイドテーブルと組み合わせてみました。サイドテーブルの高さを低めにしてみたところ、キーボードが手元にきてちょうどいい感じになりました。下の写真が、デスク周りです。その写真内のPCに表示されているのが、私が椅子に座った時の外付けカメラの映像です。続く写真でパソコンと椅子の距離がわかると思いますが、1mから1.5mです。この程度離れると、カメラにはバストアップが映るので、画角としても悪くないです。カメラも内蔵ではなく外付けカメラにすると画角にきれいに納まります。カメラは数年前に買ったLogicool HD webcamera C310で、今なら後継機種が3000~4000円です。Windowsなら「カメラ」という名のアプリケーションソフト側で明るさ調整が可能で、暗い部屋でもきれいに映ります。ちなみにこのカメラに変えてから「肌ツヤがいい」と言われることが増えました。

疲れないリモートワーク 正面

疲れないリモートワーク2 (2)

疲れる要因② 椅子

 座る時間が長く腰痛になった人の話をよく聞きます。ダイニングチェアーなど、長時間座ることを前提に設計していない椅子はやはり疲れます。私は事務用の椅子またはバランスボールを交互に使っています。
 事務用の椅子は、やはり仕事用にできているので、疲れにくいです。私の使っているのは、家族が持っていたものを流用しているので正直ダサいです。もしこれから買うならゲーミングチェアですかね。コストパフォーマンスを考えると日本のメーカーで充分かと。イトーキのゲーミングチェアはお手頃だと思います。
 バランスボールはFiNCのウェルネスボールです。布カバーが付いていてゴムの不快感がないしインテリアに馴染みます。重りも入れられるので転がらないようにできます。バランスボールは正しい姿勢を意識するのに役立ちますし、時々バランスボールの上で伸びをして、肩甲骨周りをほぐしています。

バランスボール

疲れる要因③ 環境・空気

 まずグリーンがあるとないとでは、精神的な疲れ方に差が出ます。当初は、社外とのオンライン会議やウエビナーでのカメラ映りを考えて観葉植物を取り入れました。リビングにあった大き目のものを椅子の背後に置き、さらに自分の目線の先にアイビーなどを置きました。最初の動機は見栄でしたが(笑)、自分の精神衛生上、取り入れて良かったですね。オンライン会議が社内ばかりの時には仕事部屋に観葉植物を置こうと思いませんでしたが、意外な副産物でした。があるとさらに気分が上がります。もカメラの横にあると、自分の表情がわかっていいです。
 また、集中すると寒さや暑さがよくわからなくなってしまうので、温度・湿度計も置きました。会社と違って誰も管理してくれないので。朝仕事する前に窓を開け換気することも忘れないように。ドイツでは、窓のないオフィスは違法だそうです。採光と換気って健康に重要。
 飲み物も、今の時期はよいのですが、寒さ暑さが厳しいときには、小さめの水筒も活用します。2杯分くらいあるといつでも温かい(冷たい)飲み物があっていいです。今の時期はグラスに入れていますが、グラスの下に素焼きのコースターを置いて、紙が濡れないようにしています。
 音楽も、重要なポイントなので、一世代前の音響機器が横にあります。やる気スイッチを入れてくれるものです。

疲れる要因④ コミュニケーション

 オフィスと違って雑談などのコミュニケーションが少ないことがストレスになることには皆さん気づいているでしょう。オンラインで上司と部下の1on1ミーティングを取り入れている企業は既に多くあるようですね。
 私の経験では、縦の1on1だけでは不充分です。自分と部下との関係は悪くなくても、部下Aと部下Bの関係が把握できないことがありました。また、新しく加わった社員が、なんとなく周囲に助けを求めにくく、育つのに時間が掛かったりしました。縦だけでなく、オンライン雑談でチームメンバーの横のつながりを促したり、上司と部下2、3名を交えた会話も意識して行うと効果があります。
 仕事とはたいていチームで行っていますから、チーム全体の心地よさが重要です。オフィスに居たら、すれ違った時の挨拶や、会議室との移動などにちょっとした会話で相手の状態を知ることができますが、その代わりが要ります。特に新しく加わったメンバーには、意識的に機会を作りましょう。

 オンライン飲み会もひとつの手段ですが、オンラインティータイムオンラインランチもおすすめです。夕食の時間帯にありがちな、家族が別に食卓を囲んでいるのに自分だけ別にPCに向かうやりにくさや、食事の支度を別に行う煩わしさが避けられます。またお酒が入らないので、ダラダラ時間が延びることもないのがいいです。人数は4人くらいまでが話しやすいので、少人数グループで設定するか、Zoomの場合には、ブレイクアウトルーム機能を活用すると、話が弾みます。

疲れる要因⑤ 時間

 当たり前のことですが、働く時間は管理しましょう。適宜休憩を入れること、自分の健康の限界を知り、無理はしないこと。食べ過ぎず、充分に眠り、軽い運動を行うこと。私の友人は、1時間ごとにその場足踏みをして、一日3000歩をクリアできるようにしているそうです。別の友人は、ヨガマットをすぐ横において、疲れたら10分でもヨガやストレッチをしています。
 私の場合、動画は処理するデータが多いからか、普通のドキュメント作成などのパソコン作業に比べると電磁波がたくさん出るため、長時間使えません。特にストリーミング。スマホで動画ストリーミングしている人が電車で後ろにいると、首筋に痛みを感じて気付くくらいです。ノートPCでも大音量で動画再生すると圧を感じるというか、不快感がします。(何度も言いますが信じなくても結構です。)
 私は、比較的電磁波の影響が小さい有線ケーブルでインターネットを使っています。症状が改善した今でもオンライン会議は3時間くらいまでにしています。先月、一日に4、5時間、断続的にオンライン会議を行った上にうっかりスマホを枕元に置いて寝たら、次の日平衡感覚が狂って真っ直ぐ立てませんでした。2日くらい仕事を休みました。
 北欧の研究では、電磁波によるなんらかの影響を体に感じる人は、人口の約7%だそうです。意外と多いですよね。冷蔵庫や洗濯機なども使えない重症の人もいるのですが、私は比較的軽症なので使えます。たぶん、重症になる前に電磁波が原因だと気づいて利用を控えたので軽症にとどまっているのだと思います。

 そうは言っても、会社員だからと、責任があるからと、限界まで働いてしまう人へ。コロナで人生の価値観が変わりませんでしたか?人生はそんなに長くないのです。健康より大事なものはないのです。たとえ命があったとしても、健康でなければ、楽しみは随分減ります。
 スティーブ・ジョブズは、今日が人生の最後だとして、これからやることは、本当にやりたいことなのか、毎朝自問していたそうです。もしその答えが「NO」の日が何日も何日も続くようであれば、何かを変える必要がある、そう言っていました。

ーEND-

(5/25 追記 電磁波過敏症について関心ある人のみお読みください)
 私が電磁波で今のような症状が出たのは、半在宅ワーク(ほぼ在宅?)になって10か月目くらいのことです。当時、Wifiで、オンライン会議を一日5~8時間、平日は毎日行っていました。それまではノートPCのキーボード利用で指先に違和感を感じる程度のわずかな兆候がありましたが、今のように頭痛や動悸がすることはありませんでした。ある日、大きな画面を求めて液晶テレビをモニターとして接続しました。午前は快調だったのですが、午後にある動画を再生したところ、突然、胸がギューっと苦しくなり、頭も締め付けられるように痛みました。パソコンから離れてしばらくすると回復したので、原因が掴めました。テレビはスピーカーも内蔵されているので、単機能モニターよりも電磁波が多いことも理由だったかもしれません。テレビを外付けで使うのは1日で止めましたが、そこからどんどん症状が悪化して2カ月後には休職することになりました。
 休職時は、Wifiもスマホも5分か10分程度でめまいがして使い続けられませんでした。半年仕事を休み、スマホは30分くらい、有線でオンライン会議が1時間くらいできるように回復しました。現在はオンライン会議で3時間くらい、ドキュメント作成なら6~7時間くらい(いずれも有線)なら支障ありません。
 電磁波過敏症 (Electromagnetic Hypersensitivity)は、日本では病気と認めらていませんが、欧米では病気とされる国も多く、北欧やドイツでは対策に公的補助金が出たりします。高周波(Wifiや携帯、電子レンジ等)と低周波(家電や送電線)の両方に影響を受ける人とどちらかだけに大きく影響を受ける人がいたり、人によって症状が様々です。私は頭痛・めまい・痺れなどの神経系症状が多いですが、内科的な症状もあります。抑うつ的になる人も多く、他の病気と間違って診断されることが多いようです。




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