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楽天IR戦記

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日経BP社より2019年6月14日発売の『楽天IR戦記「株を買ってもらえる会社」のつくり方』の抜粋です。https://books.rakuten.co.jp/rb/159313…
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楽天IR戦記 序章

note版まえがき これは、日経BP社より2019年6月14日発売の『楽天IR戦記 「株を買ってもら…

楽天IR戦記 第1章 TBSへの提案と財務危機(1)

転職初日 「やあ、君がIRの人。今週はすごいからね、ハッハッハ」  楽天への転職初日、直…

楽天IR戦記 第1章 (2) 大航海へのチャレンジ

 最終的にはこの提案は合意に至らず、後の2008年の改正放送法に基づきTBSが認定放送持株会社…

楽天IR戦記 第1章 (3)妄想の崩壊

 記者会見の翌日。株価は前日の終値8万6600円から一時9万円まで上がり、最終的には1%高の8万…

楽天IR戦記 第1章 (4)楽天流・決算発表

 2005年11月9日、2005年度第3四半期決算の発表日でした。転職後初の決算発表です。この日は…

楽天IR戦記 第1章(5)財務危機

 四半期決算発表をまたいで、放送局との質問のやり取りが続いていましたが、ほとんど進みませ…

楽天IR戦記 第1章(6)スタンドスティル

スタンドスティル 2005年11月30日、TBSとの覚書に関するプレスリリースが発表されました。みずほコーポレート銀行(現みずほ銀行)が立会人として間に入り、楽天の共同持株会社設立による経営統合の提案はいったん取り下げ、両社はともに資本・業務提携に関する協議を開始することに合意したものでした。共同持株会社化を取り下げたことで今後の不透明感が低下し、株式市場は好感しました。一時7万円を割っていた株価は12月中旬には10万円を超え、この件があってもなくても好調な業績を評価する方向

楽天IR戦記 第1章(9)ディールの完了

 2006年3月23日に増資払込が完了しました。約1060億円を調達しました。うち860億円が銀行借入…

楽天IR戦記 第2章 (1)IRの立ち上げ

IRの立上げ 公募増資が終わり、数週間が経ちました。投資家に現在のビジネスポートフォリオ…

楽天IR戦記 第2章(2)ひとりIR

株価分析 株価分析も始まりました。証券会社のアナリストレポートには、目標株価が載っていま…

『楽天IR戦記』 第6章 東日本大震災と直後の株主総会

(当面無料公開します) 3月11日 2011年3月11日、午後2 時40分頃。私は社長室の前にいました…

特別編 コーポレートガバナンスコードと資本コスト(1)

 『楽天IR戦記』のメインストーリーは私の楽天での障害物競争付き長距離走ですが、それとは…

特別編 コーポレートガバナンス・コードと資本コスト(2)

楽天の資本コストの議論 コーポレートガバナンス・コードでは、「自社の資本コストを把握する…

特別編 コーポレートガバナンス・コードと資本コスト(3)

スチュワードシップ研究会  もうひとつ、会計上のROEと実質的な株主資本の収益性とのギャップについての議論もご紹介します。山田さんが指摘したように、投資家も会計上の表面的な数値だけを見ているわけではないのです。その議論には、スチュワードシップ研究会に講師として招かれた際に遭遇しました。私が招かれた趣旨はROEに関してではなく、楽天が国際財務報告基準(IFRS)を導入した際に、アナリスト向けに詳細な解説資料を作成したことについて話を聞きたい、ということでした。  研究会の出席