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「PDCA」は、できていますか❓

 多くの人が一度は耳にしたことがあるであろう「PDCA」。「何を今さら?」と思うでしょう。しかし、長年ビジネスの世界言い伝えられている言葉は、大切な意味を持っていると思います。日本語に例えるなら、「ことわざ」のようなものかもしれません。

 「PDCAという言葉を知っていますか?」という質問なら、多くの方が「YES」と答えるでしょう。しかし「PDCAができていますか?」という質問なら、いかがでしょうか? あなたはどのように答えますか?

 それではまず、それぞれの意味を確認しましょう。

・P(Plan)→計画
・D(Do)→実行
・C(Check)→評価
・A(Action)→改善

 それぞれの頭文字をとって、PDCAと言います。そして「P→D→C→A→P→D→……」という形で続きます。つまり「P→D→C→A(終了)」ではないのです。

 みなさんの会社は、どのようになっていますか?

 もし「P」だけで終わるなら……。それは企画倒れを意味します。ここで終わる企業はないでしょう。毎回「P」だけで終わっていたら、その企業は倒産してしまいますね。

 多くの会社は、「P→D」まで行けます。計画して実行しないと収益が得られません。「社内の反対勢力が邪魔をしてPからDに行けない」などという心配はないでしょう。さらに、「P」や「D」はやりがいのある分野であり、企業の中でも花形の仕事です。ここができないという心配はありません。

 「C」から先が問題です。予想通りに売れたら、それで満足するという経営者もいるかもしれません。「計画通りに売れたのに何を評価する必要があるのだ?」と。しかし「計画通りにいけば評価不要」ということはありません。もちろん思うように売れなかった場合も評価が必要です。

 「評価する人(部署)」についても考えるべきです。何かの仕事をしている人が評価も受け持つのではないでしょうか。例えば、商品を販売する人が評価も掛け持つなど。その結果、販売を優先し、評価を後回しにするでしょう。このように、別の仕事に追われてしまい、評価がおろそかになることがあります。
 また、「誰が評価してもいい」というわけではありません。適した分析力を持つ人が行わないと、まったく見当違いな評価を下すことになります。「自社がわかり、市場がわかり、分析力がある」というスキルが求められます。この評価をもとに改善策「A」を考えるのです。だから、企業にとって正しい結果を導くことができる人でないといけないのです。「先月入社した右も左もわからない新人に任せておこう」ではダメなのです。

 「C」で分析した情報をもとに、改善策「A」を考えます。そしてその改善策を実行「P」します。

 ところで、どうして「いい時」も「悪い時」も評価が必要なのでしょうか? 私たちは「ダメな時に反省する」は子どもの頃から慣れています。例えば、「テストの点が悪かった時に反省する」などありましたね。「なぜ売れなかった」かを評価することで、悪い部分を正し、売り上げを改善することが可能になります。このことについては、多くの人に納得していただけるでしょう。
 では、なぜ「良い時も評価」が必要なのでしょうか? 例えば、新型コロナウイルスの影響により、世界中の人がマスクを必要としている時、マスク製造会社の方は、いくら製造しても追いつきません。販売してもすぐに完売になるものです。この時、「なぜ売れるのか」という理由は、「新型コロナウイルスの蔓延により、人々がマスクを必要としているから」です。しかし、この会社は10年後、20年後、30年後も同じように「マスクを販売するとすぐに完売する」のでしょうか? おそらくそうではないですね。なぜなら、いずれこのような状況は落ち着くと考えられているからです。それは、過去の歴史、すなわち過去に地球上を襲った伝染病等から考えることができます。現在、世界中でウイルスの研究が進み、ワクチンの開発が行われています。いずれ終息するであろうということは想像できます。つまり、「新型コロナウイルスの蔓延によるマスクの需要が30年後にもあるか?」というと、それはおそらくNOでしょう。つまり、今、なぜ成功しているかがわかっていないと、環境が変わった時に、企業が対処できなくなるからです。良い時に評価をするのは、将来の環境の変化に備えてというのが理由の一つに挙げられます。
 他にも「今回、我が社ではこういう取り組みをやった」などという場合、その結果を評価しておきたいものですね。そうすることで、今回の経験を次のビジネスに繋げることができます。つまりノウハウの蓄積です。

 「PDCA」をいつも完璧にこなすのは難しいかもしれません。ですが、やはり企業において重要な考え方と言えるのではないでしょうか。

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