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ブロックチェーンインダストリーレポート 10月29日付

ブロックチェーンに関連する情報は毎日のように新しくアップデートされていきます。毎日いくつか気になるトピックを元にして、ブロックチェーンインダストリーまとめを読者の皆さんには日本語で紹介していきたいと思います。

今回はナスダックが提供する金融分野のブロックチェーンプロジェクトに関する話題です。

ナスダックはこれまでに長い期間ブロックチェーン分野への投資を行ってきました。ブロックチェーンに対する同社の期待は非常に大きく、より安全にデータの取り扱いを行うという側面で非常に可能性のある技術として捉えています。それは正確にデータ取引を行うに留まらず、現在の情報社会に置いて受け手側に設定したタイミングで素早く届けるという意味でも非常に重要なトレンドです。

過去のシステムでは関係者間での情報の受け渡しやアクセスが限られるため、自動でかつ素早く取引処理を行う仕組みが非常に重要になってきます。

上記の図のように2015年以来ナスダックはブロックチェーン技術に対して大きな注目を寄せていました。当時はプライベートマーケットでの活用を模索し、βテストなどを積極的に行っていたのですが、2016年以降大きく方針が転換し、Fintech分野の商品としての位置付けが大きくなり始め、"ナスダック・フィナンシャル・フレームワーク(NFF)"と呼ばれる商品群の位置付けとして展開されていくようになります。

2017年頃からはプライベートマーケットとしての展開は薄れ、NFFとしての商品群に完全に移ったのか、もしくは現在の技術では広範囲をカバーすることが難しいという結論に至ったのかは定かではありません。

次に紹介するのはブロックチェーンで実現するプロキシーボーティングシステムというものです。

ナスダックではエストニアの視点を経由してStrateというブロックチェーンプロジェクトとPoCを行い、南アフリカ証券保管振替機構での技術活用の展開を始めています。これは、通常発生する会議の招集プロセスに関してブロックチェーンを活用したボーティングシステムを代理として導入するものです。

プロキシーボーティング(議決権の代理行使)を ISO20022の標準規格を元に行えるサービスの開発を実現し、スイス、スウェーデン、ロシア、アルゼンチン、UAEなどが参加する予定です。透明性と安全性を備えた新しい投票企画を導入することで、キャピタルマーケットの活性化と刷新を目指しています。

最後にナスダックが模索するセキュリティトークン取引の未来に関してです。

セキュリティトークンを元にした資金の調達は、政府側のモニタリングを前提としたものでありより健全なマーケットを生み出すものとして期待されています。あるデータ元によるとナスダックはこの分野で、新たなプラットフォームの創出を目指しているという話が出ています。

セキュリティトークンのプラットフォームを提供するPolymathによると、2018年時点で約20兆ドルだろうSTOの取引が2020年までには100兆ドルを突破するという事を予測しています。あくまで希望的数値ではありますが、通常のICOからの資金調達と比較するとSEC含めた政府側の審査もあるため、STO自体がより健全な形で広がっていくことは期待されています。

ICOは過去に国から大きく注意を喚起され、それによりネガティブな雰囲気が広がりました。STOのようなモデルが広がることにより、より健全な形でマーケットが広がりを見せていくことに今後は期待したいところです。

本日のトピックは以上で終了です!

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