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なめらかなデジタル社会基盤

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本マガジンでは、現在のWEBの構造的な課題にスポットライトを当てながら、未来のウェブのあり方、プライバシー意識の変化と高まり、分散型IDのコンセプトや技術解説・導入事例などの幅広… もっと読む
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2019年7月の記事一覧

価値の安定した仮想通貨は本当に便利なのか?

ステーブルコインと呼ばれる種類の価値の安定した仮想通貨への注目がより集まってきています。 その中で今起きているトレンドをいくつか紹介します。 Facebookが発表したLibraプロジェクトは金融業界やトレーダーの間でも非常に大きな注目を集めています。 彼らが構想している価値の安定した仮想通貨が普及すれば、今までの金融の仕組みとは違った形での世界が広がることになりそうです。 Facebook以外にもこの種類の仮想通貨はJPモルガンの開発するJPM CoinやFnal

ブロックチェーンで詐欺広告は防げるか?

広告業界でのブロックチェーン活用も徐々に進んできています。 その中でもいくつかトレンドをピックアップして紹介します。 ネスレとマクドナルドはバージンメディアと協力し広告枠の買い付けの際に技術を活用した実証実験をスタートします。 Web標準化企業団体(Jicwebs)を中心にブロックチェーンを活用した古王国掲載の透明性を担保する予定です。 ロンドンを中心に展開するFiduciaは実証実験に当たって、投資効果のよい新たなサプライチェーン構築を進めていきます。 Stati

ブロックチェーンでフェイクニュースは防げるのか?

数年前から取り上げられているフェイクニュース問題。 2020年の大統領選に向けてメディア業界の動きに注目です。 NYタイムズはブロックチェーン技術を活用したNews Provenance Projectと呼ばれるプロジェクトを立ち上げ、偽の情報の拡散やメディアを防ぐ取り組みをスタートしています。 プロジェクトでは "文脈からのメタデータ" をブロックチェーン上に書き込み、動画や写真が撮られたタイミングでいつ、どこで作成されたかをトラッキングする事が一つの狙いです。 S

ブロックチェーンによって生まれるエネルギー効果とは?

エネルギー分野はブロックチェーンプロジェクトの中でも盛り上がり始めているジャンルです。 その中でいくつか気になるトピックを紹介します。 丸紅はエネルギーブロックチェーンプロジェクトWePowerとの普通株転換権付融資拠出との締結を発表しました。 WePowerは中小企業向けに風力や太陽光をベースにした売買のプラットフォーム開発を行っています。 Bloomberg New Energy Finance (BNEF)のデータによると、化石燃料の取引オペレーションとメンテナ

カードゲームとブロックチェーンの相性が良い理由とは?

ブロックチェーンとゲームをキーワードに色々なプロジェクトが誕生してきています。 その中でも一部アップデートを紹介します。 ゲームマーケティングスタートアップRefereumはPUBGとパートナーシップを発表し、リワードとしてRFRトークンの提供を行います。 PUBGをプレイするとミッションをクリアしていくことでトークンが付与される仕組みです。 ブロックチェーン技術はその中で少額の支払いで活用され、ゲームコミュニティ内でのエンゲージメント向上に繋がります。 ゲームはト

ネット投票解禁とブロックチェーンの関連性は?

投票の仕組みが抱える問題を新しい技術を活用して解決する取り組みが徐々に出てきています。 ブロックチェーンもその中の一つの技術として注目されています。 ユタ地域ではブロックチェーンを活用した投票の仕組みを試験的にスタートしています。 ブロックチェーン企業のVoatzと協力して8月の市の予備選挙で活用される予定です。 海外に居住している軍事関係者中心に投票を効率的に行えるように設計を行います。 Voatzが提供するモバイルアプリは軍事レベルで活用されるような安全性を開発

ブロックチェーンで政府をアップデートできるか?

各国政府や地域行政はブロックチェーンに関して注目している分野もあります。 その中で注目すべきトピックを紹介します。 ブロックチェーンサービスを提供するVechainはサンマリノ共和国と開発に関連するMOUを結んだと発表しています。 炭酸ガスの削減や水の安全性の確保など様々な用途でブロックチェーン技術を活用する可能性を検討しています。 サンマリノイノベーショントークンは市民向けのリワードとして発行され、共和国内でのサービスを利用できるようになります。 IDCのリサーチ

ブロックチェーンの仕組みで注目されているトークンとは一体?

ブロックチェーン技術の活用検討を行う際に、トークンに関連した取り組みも徐々に進んできています。 その中でもいくつかトレンドになっている内容を紹介します。 Wavesは企業向けのブロックチェーン活用においてユティリティトークンの活用サービスをスタートしています。 ユティリティトークンの活用に関してはエンタープライズ向けにデータをプライベート情報として管理できる仕組みを開発しています。 発行するトークンはネットワーク内で活用されノードがネットワークにアクセスする際に活動対

ブロックチェーンを推進する新しい動きとは?

ブロックチェーン活用に向けた新しい動きは色々と進んでいます。 今回はその中でも注目の取り組みをいくつかご紹介します。 国連ではアフガニスタンでの都市開発の"City for All"プロジェクトをスタートしており、その中でブロックチェーン技術の活用も模索しています。 今後ブロックチェーン技術はアフガニスタンのインフラとしての検討を進めており国連通信技術部、国連ハビタットと連携して進めていく予定です。 インド国内では50%以上の州でブロックチェーンを活用した取り組み実験

Facebookのリブラニュースの裏で起こっている新たな出来事とは?

Facebookのリブラの報道に関して、アメリカ以外で大きな反応が起きています。 その中の一部のトレンドを紹介します。 中国の外からのインターネットへのアクセスは非常に限られているにも関わらず、Facebookのリブラのニュースに関しては大きな関心が集まっています。 Weiboのサーチランキングでは上から三番目まで注目されるニュースになっています。 Facebookの発表はアメリカだけでなく中国国内でも大きな影響を与えています。 いくつかの国ではFacebookが発

国境を越えるブロックチェーン通信ネットワークとは?

通信業界でもブロックチェーンの活用の波は徐々に広がりつつあります。 その中でも注目トピックを紹介します。 会計ファーム大手KPMGはソフトウェア企業のTOMIA、Microsoftとブロックチェーン企業R3と協力して通信決済システムの開発を進めています。 ブロックチェーンの実証実験を通じて今後モバイル通信で決済する際に発生するネットワーク回線の問題を解決することが狙いです。 決済の際には、登録者情報、契約、データ量をブロックチェーン上に書き込み、決済の承認を行う仕組み

ブロックチェーン技術で銀行口座問題は解決するのか?

FacebookのLibraに代表されるように銀行口座を持たない人たちへのアプローチは徐々に誕生し始めて来ています! そのトレンドを今回は紹介します。 クラウドソーシング企業のShare Internet Data(SID)はプライベートエクイティ企業のLDJ Capitalと協力してブロックチェーン技術を活用した銀行向けソリューションを提供します。 SIDはモバイルホットスポットを通じてネットサービスを提供します。 ユーザーがインターネットにアクセスした際に個人デー

ブロックチェーン技術の特許戦争の現状は?

特許の取得はブロックチェーンビジネスの流れで現在加速している一つの領域です。 そのユースケースをいくつか紹介します。 IBMはアメリカ国内での特許申請を増やしており、既に100以上の特許の申請を行なっています。 1年を通して300%の特許数の拡大を行なっており、全世界で約36万6000人の従業員規模の会社では最大規模の動きになります。 ブロックチェーン関連の特許申請数は年々拡大が進んでいます。 2008年以降1,477以上の申請者によって5,760の特許が申請されて

ブロックチェーン導入で変わる会計システムとは?

仮想通貨やブロックチェーン上での取引が増えていくと会計の仕組みも大きく変化していく必要があります。 いくつかトレンドが動き始めているのでご紹介します。 KW Walter、GS1オーストリア、EDITELオーストリアのグループ会社Bundesvereinigung Logistik Österreich、鉄道会社DBシェンカーとウィーン経済大学は新たに開設されたEYの取り組みに参画を発表しています。 このプロジェクトでは国際標準に合わせることを目的にe-CMRを基準とし