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権威の服従原理とは何?ミルグラム効果をマーケティングへ応用出来ないか?例を挙げてみました

権威者や専門家が出てくると、無条件に信じてしまう心理状態の事を「権利の服従原理」や「ミルグラム効果」と呼びます。

最近の例で言えば、連日のように新型コロナウィルスのニュースがテレビ報道されていますが、コメンテーターだけでなく、様々な専門家が出演していますが、冷静に考えれば、全員コロナウィルスの専門家ではありませんよね?

しかし、コロナウィルスの事を意見したり、説得力が妙にあったりするのは、感染症対策に関しての専門家や教授だったり、いわゆる「権威者」だからなのです。

今回、この権利の服従原理(ミルグラム効果)をマーケティングに応用出来ないか?例を交えながら考察していきます。

ミルグラムの実験について

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アメリカのミルグラムは、閉鎖的な空間において、人間の心理状況にどんな変化があるのか?を実験しました。

実験の方法として、参加者に「生徒役」と「先生役」に分けて

「学習における罰の効果を測定するもの」

目的で実験を始めます。

この実験は、ナチスドイツ政権で、数百万人ものユダヤ人をアウシュヴィッツ強制収容所に送り込んだアドルフ・アイヒマンと、ヒトラーへの服従の心理状態からヒントを得て行われたものです。

アイヒマンのように、普通の人間が、権威を持つ事で、服従の心理で悪魔にもなれるのか?

を証明する事になるのですが、結果として

「権威の力には、人が倫理的に正しくないと思っている事でも、
服従の心理を芽生えさせるには十分な効果がある」

という事が明確になり、たしかに権威者を仕立て上げることで、相手を説得する事がたやすくなるという事は、事実のようです。

分かりやすく、例をあげると、

「医者が白衣を着ていると、権威者だと感じる」

というところから、

「科学者が白衣を着ても、権威者だと感じる」

し、自分自身も科学者とまでいかなくても、何かしらの研究者だったりするのであれば、白衣を着用するだけで、一気に権威性がアップするのです。

権威の服従原理(ミルグラム効果)が最大化するモンドセレクション受賞の効果

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前々回の記事で書かせていただた

→ 社会的証明の原理

のところで書かせて頂いた事でもあるのですが、権威の服従原理は、社会的証明の原理と同じ効果があります。

例を挙げると、

「モンドセレクション金賞受賞」

こそ、権威の服従原理を使ったマーケティングと言えます。

社会的に認知されているもの、注目されているものは人は注目するという効果が社会的証明の原理なのに対し、権威の服従原理は「凄そう」と思わせる事ができれば、それで十分です。

実際に、凄い人でなくても、相手に凄そうと思わせればそれでOKなのですが、受賞歴があるだけで、物凄く権威性が上がりますよね?

実際に、モンドセレクション金賞受賞の商品って、なんだか美味しそうだったり、気になったりしませんか?

モンドセレクション金賞受賞で上手くマーケティングしたのが、

・博多通りもん

・くまモン スイートシュガーパイ

・雪見だいふく

・白い恋人

・プッチンプリン

・チョコパイ

・源氏パイ

・森永アロエヨーグルト

といった商品です。

どの名前も、お聞きになられた事がある商品ばかりですよね?

もちろん、商品自体の品質が高いからこそなんですが、ロングセラーにつなげるために、箔をつけるという意味では、モンドセレクション金賞受賞はうってつけですね。

実際、通りもんには

「世界が認めた品質」

と書かれていますが、実際はモンドセレクションはドイツの民間会社の表彰に過ぎません。

ギネスブックとはワケが違いますので、要するに書き方一つという事ですね・・

権威の服従原理をマーケティングに応用

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では、実際に自社のマーケティングに「権威の服従原理」を応用するとすれば、どんな事が出来るでしょうか?

いくつか思いつく例を挙げてみましょう。

まず1つ目ですが、「見た目」です。

先程も言いました通り、見た目を変えるだけで、権威者であるように見えますが、見た目だけでなく「シチュエーション」も大事です。

例えば、パーティーにジーンズを履いていく事はあまりないと思いますが、逆にキャンプ場にカクテルドレスは着ていかないですよね?

また、白衣を着た人が本棚の前にいるのは権威性が上がりますが、公園のベンチに座っているといかがでしょうか?

なんだか、権威は薄れますし、逆に浮浪者と間違われかねない・・

事もあるのでは無いでしょうか?

このように、見た目も大事ですが、権威を付けたい背景ともリンクするように、結びつけていくように気をつけましょう。

さらに、実は人は見た目よりも「背景」の方に意識を向けやすいという事も実験で分かっています。

そのため、いかに顔立ち良く、服装も素晴らしくても、その背景に潜在意識は意識を向けやすいとの事です。

よって、背景がアンマッチになると、逆に不信感へと変わってしまいますので、気をつけるようにしましょう。

2つ目ですが「身につけるもの」です。

ROLEX(ロレックス)効果と呼ばれたりしますが、ROLEXをしているだけで権威性を無意識に上げて、相手は話を聞いてくれるという事もあります。

他にも車だったり、家だったり、オフィスだったりも、写真の見せ方次第で、相手に権威付けする事が出来ますので、アイテムの使い方を上手くすれば、より効果的です。

以上、今回は権威の服従原理(ミルグラム効果)について、マーケティングの視点からお話させて頂きましたが、いかがでしょうか?

特に、今回は自分自身の見た目や持ち物で、印象が大きく変わりますので、効果的に使いましょう。

また、最近ではオンライン会議だったり、セミナーも増えていますので、自宅で参加する際にも、周囲が映し出されている事を考慮して、背景を変更するとか、隠すなどして、権威性を落とす事のないように気をつけましょう。

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