見出し画像

バーナム効果とは?論文や事例紹介、占い師も使う魔法の心理学を解説

画像1

バーナム効果と呼ばれる、占い師が使う基本的なテクニックの一つがあります。

バーナム効果は、魔法の心理学と言っても良い大変効果の高い心理効果を発揮するのですが、バーナム効果は広告やマーケティングなどのビジネスや恋愛にも応用する事が出来るのでしょうか?

ここでは、バーナム効果についての解説から、あなたがどのように応用すれば良いのか?まで、詳しくまとめていきます。

最後までお読みいただく事で、バーナム効果をより有効に活用いただけるようになりますので、最後までお付き合い頂ければ幸いです。

バーナム効果とは?占い師と関係が?

画像2

バーナム効果」ですが、誰にでも当てはまりそうな性格など、特徴を挙げる事で、自分に当てはまると勘違いしてしまう現象の事を言います。

バーナム効果は、心理学者のバートラム・フォアが研究を重ねてきた事もあって、「フォアラー効果」と呼ぶ場合もありますが、基本的には同じ心理効果と思って頂いて大丈夫です。

19世紀のアメリカで人の心理を巧みに操りサーカスを大成功させてきた、フィニアス・テイラー・バーナムの言葉に、「We've got something for everyone.」とあります。

直訳では

「誰にでも当てはまる要点というものがある」

となりますが、ここからバーナム効果は確立されます。

今日の占いは、血液型、星座、誕生日など、様々なものがありますが、どの占いにもバーナム効果は取り入れられています。

例えば、日本の血液占いを例にすれば

「A型は几帳面で真面目」

など言われますが、海外では血液型は重視されてはいませんので、血液型占いの根拠はありません。

A型以外にも、几帳面な人は多いですし、誰しも几帳面や真面目な一面を持っているため、どこかで当てはまる可能性は大です。

このように、A型を特徴に位置づけてしまい、当てはめようとしてしまうのも、バーナム効果によるものであると言えます。

バーナム効果の論文や事例

画像3

一方、バーナム効果を裏付ける論文や実験としては、バートラム・フォアは、あまりに当たる星占いやタロット占いに人がなぜ夢中になるのか?という事を1948年に研究したところが始まりです。

フォアラー効果の実験では、被験者である学生に性格診断テストを受けてもらい、1週間後にテスト結果を封筒に入れ、1人ずつ渡したものが有名です。

封筒の中の性格診断テストの結果を見た学生は、診断結果がどれくらい当たっているのか?を6段階で評価してもらったところ、評価の平均点は4.26点だったのです。

全く当たっていないを「0」に、非常に性格を「5」とする中で、高評価で「自分に当てはまっている」という事を感じていたのです。

しかし、フォア氏は、新聞に掲載された星占いから適当に抜き出したものを学生にフィードバックするという、デタラメなものだったのですが、学生たちは自分に当てはまっていると感じる結果になったです。

実際に、バーナム効果を活用するのに、どんな事に気をつければ良いのでしょうか?2つポイントを解説します。

1 特定の相手にだけ伝えているかのように見せる

1つ目は「相手に共感させる」ような内容を入れるという点ですが、例えば

「あなたは現状に不満を抱いていますよね?」

「あなたは成功したいと思っていますよね?」

といった言葉を用いるのも効果的です。

LPや広告クリエイティブを作成する際に、特定の相手だけに、その事実を伝えているかのようなライティングを心がける必要があります。

2 発言者の信頼性を高める

2つ目は「権威性を高める」という事です。

バーナム効果は、発信者の権威性や肩書に左右される上、より高い地位にある人の発言や信頼できる情報ソースである必要があります。

有名人の名言などを引用する際に、

「●●氏の言葉を引用すると、・・」

といった形で、権威性を引用するのも一つですし、自分の発言を補強する意味でも信憑性が増します。

バーナム効果を広告、マーケティングのビジネスへ応用

画像4

バーナム効果は、一つ信じ込ませる事で、他の事も「そう言われると当たっているところがあるかも?」とどんどんと思い込み始めます。

いわゆる「確証バイアス」が働いている状態で、どんどん当てはまっていくと、当てはまらない情報は注意を向けずに、当てはまる部分をどんどん注目するのです。

人間の脳には、RASやストコーマといった、都合の良い事を憶えていたり、忘れるようにする機能が備わっていますので、上手く注目を引く事ができれば、広告やマーケティングにも応用が可能です。

では、実際に上手くビジネスに「バーナム効果」を取り入れるには、どうすれば良いのでしょうか?いくつか実例を紹介しながら見ていきましょう。

営業でバーナム効果を活用する事例

例えば、保険会社の営業になったつもりで考えてみましょう。

保険の話となると、なかなかアポイントを取るのは難しいと思いますし、営業の話か・・と最初から聞く耳を持ってもらえない可能性があります。

しかし、保険の話をするのではなく、相手の悩みやニーズがどこにあるのか?を世間話から引き出す事が出来れば、悩みやニーズを元にバーナム効果を活用する事が可能です。

例えば、クライアント様にお子様がいて、将来の学費に不安があるという事であれば、学資保険の見直しを前提に提案が可能になります。

その際に、

「お子さんの学費を貯めるのに、現状のままでは不安があるのでは無いですか?」

と質問する事で、少々の不安でも、大きな不安でも、いずれにしても不安を持っている人は多いはずですので、信頼関係が構築できていれば、「自分のために言ってくれたのだ」となり、そこから保険の説明が出来るようになります。

このように、相手のニーズや悩みに対して、あなたが解決手段になるという事を示す際に、一般化し質問を投げる方法は、かなり有効です。

バーナム効果を恋愛に応用

画像5

バーナム効果は、「誰にでも当てはまりそうな言葉をチョイス」する事は大切ですが、恋愛もコミュニケーション能力がとても大事です。

そう考えると、バーナム効果は、恋愛にも有効に使える手段ではありますが、一例を挙げると、

「彼女と過ごす時間は、とても大事にする人ですね」

とするのも良いのですが、

「彼女と過ごす時間も大事ですが、一人の時間も大切にしたいと思われてる人ですよね」

とする方が、いずれかに当てはまる人は、最初の例よりは多くなるのでは無いでしょうか。

その他に、若い女性を相手にした時に、何か悩んでいる様子であれば、

「彼氏と喧嘩でもした?」

と聞くよりは、

「恋愛で悩みでもあるの?」

と聞けば、彼氏がいなければ「気になる異性がいる」という話を引き出す事もあるかもしれませんし、多くが恋愛関係で悩まない事は無いはずですので、あながち当てはまるのでは無いでしょうか。

このように、バーナム効果は占い師が用いる基本的なコミュニケーションスキルの一つですが、ビジネスにも恋愛にも応用は可能です。

相手のニーズ、悩みを引き出し、あなたが解決手段となってあげる事ができる、オープンクエスチョンの引き出しを用意しておき、円滑なコミュニケーションを図れるようにしましょう。

きっと、バーナム効果を上手く活用する事で、より良いコミュニケーションが取れ、結果的にお互いの信頼関係が強まる事になるはずですので、是非とも取り入れて頂ければ幸いです。

この記事が参加している募集

休日のすごし方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?