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同調現象を心理学やマーケティングに応用しよう

心理学やマーケティングを学び、ビジネスに応用したい方に、私自身が学び実践し、使えるなぁと実感したスキルをまとめていきます。

今回は「同調現象」と呼ばれる、社会心理学の用語で用いられるスキルですが、マーケティングの分野でも応用可能ですので、実例なども示しながらご紹介していきます。

今回、コンテンツを書かせて頂いているのは、

・2012年に一般社団法人を起業、NLPをベースにしたコーチングやカウンセリングに従事。
・アフィリエイトに出会い、サイトアフィリエイトも同時並行で行い、最高月収500万超え
・WEBコンサルティングは、飲食店、整骨院、介護、運送会社、美容院、フィットネス、パーソナルジム

など多種多様な業種に対応​した、筆者本田貴裕が書かせて頂きます。
→プロフィールは、こちらからご覧下さい。

同調現象とは何?

同調現象」とは、人々の意見が一定方向のみに傾斜する傾向がある事を指した心理学で用いられる用語です。

よく耳にする言葉で、

「意見(周囲)に流される」

とありますが、まさに同調現象の事を指しているのですが、多くの人は、いわゆる「みんなの意見」を歓迎する傾向があり、同調現象が起きると、異論は歓迎されません。

むしろ、異論を発すれば、反論され、個人攻撃を受けて、結局は沈黙を強制されてしまうという「同調圧力」がかかってしまいます。

同調現象における心理状態

「同調現象」は、当初は納得がいかない事でも、周囲の価値観を受け入れていく中で、「適切な判断を下せなくなっていく事が起きる」事に特徴があります。

心理状態としては、

特別に、何か強制をされているわけでもないのに、

周囲の意見に従い、行動してしまうというのですが、心理学者のソロモン・アッシュは、ある実験において「同調現象」の存在を証明してみせたのです。

同調現象を証明した実験

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ソロモン・アッシュは、1本の棒と、3本の棒を2つのスクリーンに投影しました。

スクリーンのイメージはこんな感じです。

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左側の1本の棒を「Z」とし、右側の3本の棒を「X」、「Y」、「Z」とした場合、スクリーン1に表示されている棒と同じものを選択させるような実験をしたところ・・

正常な判断ができる方なら、Z同士の棒が一緒だと比較した分かるはずですが、この実験ではある条件を加えました。

その条件というのが、

1.一人の被験者に対して、異なる問題を12問出題し、回答率を測定。
2.被験者に回答させる前に、「7人のサクラを用意し、サクラがZ以外の棒を回答させ、その後に被験者に回答させ、回答率を測定。

となりますが、それぞれの回答率に驚きの結果が出たのです!

まず、1の条件での回答率は、94%でした。

しかし、2の条件でサクラを入れた場合の回答率は、26%にしか過ぎなかったという事なのです・・

その差、68%もの差が開いたわけですが、明らかにサクラのデタラメな回答に思考が引っ張られる「同調現象」が起きている事が明白です。

さらに、実験は進み、

「サクラの人数で、同調現象に差はあるのか?」

という実験も行っていて、実験に寄ると

3人以上のサクラがいると、同調現象が起きやすくなる

事が分かったそうです。

同調現象が生じやすい要因

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さらに、同調現象が起きやすい要因として調べられたのが、

・性別
・年齢
・所属
・学歴
・家庭環境

において、違いが出るのか?を調べてみたところ、同調の度合いが高くなる可能性がある事が実験結果で分かったそうです。

例えば、同じ学校の子と違う学校の子と、それぞれサクラを演じた場合に、同調が起きやすいのは「同じ学校の子だった」そうです。

なんだか、ここまでくると、

「シンクロ」

とも繋がるのではないか??と思うほどです。

一方で、

「社会的地位の高さ」

は、特に同調が起きやすい条件にはならないようで、例えば社会的地位が高い集団に魅力を感じない場合は、同調現象は生じません。

また、

「IQ」

「自尊心」

の高い、低いによる同調現象の偏りは見られず、

・IQが高い事が同調しやすい理由
・自尊心が高いから同調しやすい理由

とはなりません。

同調現象をマーケティングに応用するなら

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ここまでまとめたように、同調現象が起きる要因は、自分と親しい環境にある人同士の方が起きやすいと言え、集団心理、群集心理が働きやすいと言えます。

では、この心理をマーケティングに応用するとすれば、どうするか?

を考えてみたところ、例えばセミナーに参加している人たちというのは、すでに

同調現象を起こしやすい価値観が似たもの同士である可能性が高い

わけですから、仮に私がセミナー講師であれば、

「サクラを2、3人送り込んでおき、質問をしてもらう」

という方法を取るのも良いかも??と思いました。

セミナーで出やすい質問の傾向をあらかじめ分析し、その質問を全体化し、回答し、サクラを納得させる事で、同調現象が働くんじゃないか??

と推測してみました。

実際のWEBマーケティングで行っている事

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最後に、実際に「同調現象」を使ったマーケティングについて、私が採用している方法をご紹介します。

マーケティングで行う同調現象は、

ずばり、

「口コミ、レビューを掲載する」

です。

お客様の声をホームページ等に掲載し、見ていただく事で、

「見込み客はまるで自分にも当てはまるかのように同調する」

わけです。

今まで、無意識に同調現象を使ってきたかもしれないあなたも、今後意識的に「同調現象」を使う事で、脳科学を取り入れたマーケッターの仲間入りです。

是非とも、意識的にご活用いただければと思いますし、少しでもお役に立てれば幸いです。

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