外資に向き不向きな人

元外資マーケターが語る、外資に向き不向きな人

「外資企業は年収が高い」、「合理主義で風通しが良い」などの理由で外資に転職する・したい人、多く見てきました。その中で、日本企業から外資に転職して、イキイキと活躍してる方もいますし、逆に伸び悩む人もいます。仕事がデキる、デキないという観点もありますが、カルチャーフィット、つまり外資に合う合わないという相性の部分があります。

私(@marketer_ceo_jp)はトップ外資企業に何年もいましたが、超有名な大手メーカー出身でも伸び悩む人もいるし、また、R社やC社のようなイケイケ企業から来たのに、働きはじめて合わず降格という事例も見ました。

新卒も、東京大学、京都大学、早慶、ICU、東工大など有名大学の出身がずらりといましたが、優秀な人材でも伸びず、辞める人がたくさんいました。

英語、専門スキル、経験があっても仕事は何とかこなせますが、それだけだと出世はあまり望めません。合理的思考や割り切った性格が求められます。

もちろん実際に働いてみないと、わからないものではりますが、実情を交えて、外資企業で求められる資質を紹介します。少しでも参考にしてください。

目次

・実力主義、実際は血生臭い
・外資=成果主義の幻想
・自由とは、努力が報われないこと
・見つからない半年前のプロジェクトメンバー
・英語は単なるツール、そこそこで良い?
・結局外資に向いてる人、向いてない人とは?
・まとめ

実力主義、 実際は血生臭い

外資では、年功序列ではなくて実力主義と言われ、結果を出せば、年齢に関係なく昇進・昇給できます。

私は年齢すっ飛ばして、10歳上の人と同じポジションでした。逆に言えば、10歳下の人が同ポジションや上司になることもあります。私が見た最大の開きは、45歳の人と28歳の人が同ポジションで働いているケースです。年齢なんて関係ないのですが、それでも20歳下の子が同ポジションだと辛くないですか…?

また実力主義なので、昇級の振れ幅も大きいです。私がみた最大の振れ幅は、同じチームの中で昇給1%未満の人がいながら、30%昇給の人もいました。これは極端な例ではありますが、その覚悟が必要です。実力主義と華やかに語られることが多いのですが、当事者になると思った以上に血生臭いです。

外資=成果主義の幻想

外資は成果主義、結果出してれば良いと言われますが、半分正解で半分違います。欧州系は分かりませんが、とりわけ米国企業は、結果だけではなかなか昇進できません。

意外ですが、「政治力」が必要です。米国では人事権を直属の上司が持つ傾向にあります。上司が採用決定、解雇、昇給を決めるということです。そのため、常に上司へのアピールが必要で、悪く言えばごますりゲームです笑

仕事で結果出してるのに昇進できない人もいます。なぜならアピール、それに伴う政治が必要です。あくまでも日本法人なので完全に米国流ではないのですが、戦略の立案実行は当たり前、週次で数値が未達ならどうやってカバーするのか、達成したら大げさにアピールなどが必要です。

私は昇進のために、Wordに数ページぎっしり英語で、実績を全て数値で書いてアピールをしたことあります笑 

自由とは、努力が報われないこと

業種によりますが、私はフレックスでした。適当な時間に出社し、適当な時間に帰ります。「周りが残業してるのに…」の概念はないです。ただ逆に努力は報われないです。長時間働いても評価されない、むしろ仕事が遅いと思われます・結果を出して、加えてアピールをしないと報われないです。

ちなみにどのくらい自由かと言うと、上司が米国人の時は、金曜日は3時からオフィスで皆でビール飲みながら仕事するくらい自由でした笑


また、仕事の後のチーム飲み会も特になかったです。仲良い同僚と行くことはありますが、職場としての飲み会は、年に1、2回ぐらい大きなパーティくらいで、それも基本自由参加でした。

ここで補足すると外資企業でも、日本向けのチーム(取引先が日本企業など)は、日本的な文化と外資の文化が混在するダブルスタンダードになります。結果を求められるのに、残業プレッシャーや飲み会があったりします。同じ会社でもチームによって違います。

見つからない半年前のプロジェクトメンバー

外資では柔軟性が求められます、なぜなら組織変更が突発的に行われます。私は半年に一度上司が変わっていました。その度に新たな上司やチームに対して、自分の仕事の説明や、関係づくりをせねばなりません。

ビジネスニーズに応じてパフォーマンスの低いチームの撤廃、役割と責任内容の変更、リソースを再配分する頻度が高いのです。そのため組織としては強いですが、個人としては心を消耗します笑


特にグローバル企業だと、半年前に一緒にプロジェクトをしたメンバーが、どこのチームにいるか分からないことが良くありました。

英語はツール、そこそこで良い?

ポジションによりますが、そこそこでは駄目です。
外資と言っても、日本人向けの取引先や顧客向けチームの場合、ドキュメントやメールの読み書き程度で十分です。

本社と働く場合でも、英語は伝われば良いです。ただマネージャーや事業部長など、上のポジションほど、本社や海外のチームと働くことになり、高水準を要求されます。


英語は所詮ツールですが、人の心を動かすにはロジックに加えて、会話力は大事です。定時に帰る文化で、貴重な時間の中、人を短時間で大きく動かすにはロジックのみならず適切なコミュニケーション、つまり英語力が必要です。

結局外資に向いてる人、向いてない人とは?

外資企業の特徴を紹介しました。
これらの企業文化に対して、私がみたあまり伸びなかった人はこういう人です。

①年齢、ジェンダーなどを気にする人
②アピールや社内政治はしたくない
③自由には説明責任が伴うのに、「自由=何しても良い」と思ってる
④変なプライドを持っている
⑤努力主義、努力は報われると思ってる
⑥主張が弱い
⑦衝突を避ける

これらに多く当てはまる人は、外資企業に向いてないか、長続きしないと思います。


逆に言えば、日本の企業から敬遠される変人タイプだけど、外資にくるとイキイキする人もいます。

①意見をハッキリ言う
②衝突しながらも人を動かす
③合理主義
④アピールも仕事と割り切る
⑤結果主義

このような方は外資に向いてると思います。

おわりに


外資企業を紹介しました。とは言うものの、業界や職種、また企業によってもちろん変わってきます。外資系に興味ある方は、同職種や業界で働いている外資マンを掴まえて、話を聞くのが一番です。

本記事は、外資マンに話を聞く際に、視点や、きっかけとしてもらえればなと思います。


反応をnoteかTwitterでいただければ、もっと記事を書こうと思います。

記事の候補は下のツイートにあるものですが、他にもある場合は、下記ツイートかnoteのコメントからリクエストください。ではではー。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?