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【経済指標】米雇用統計(2024年9月)

失業率:4.05%(予想4.2%、前月4.22%)
非農業部門雇用者数増減:+254K(予想+148K、前月+159K)

2024年10月に発表された9月の米雇用統計は、労働市場の予想外の強さを示しました。


失業率

短期チャート(2021年以降)

失業率(=失業者数/労働力人口)
ヘッドラインではなく、失業者数と労働力人口のデータから失業率を算出

9月の失業率は4.1%に低下し、8月の4.2%から0.1ポイント改善しました。
この数値をより詳細に見ると、実際には4.05%まで低下しており、4.0%に非常に近い水準に達していたことがわかります。8月の失業率は4.22%であったので、実際には1.7ポイント改善です。 ヘッドライン的には1.0ポイントの改善ですが、現実はより改善しています。

参考)長期チャート 1967年以降

非農業部門雇用者数

短期チャート(2021年以降)

9月の非農業部門雇用者数は25万4000人増加し、市場予想の14万人増を大幅に上回りました。
これは8月の15万9000人増からさらに加速しており、労働市場の堅調さを示しています。
また、7月と8月の雇用者数も合計7万2000人上方修正されました。

参考)長期チャート 1967年以降

平均時給(2021年以降)

平均時給

時間当たり平均賃金は前年比3.97%上昇し、8月の3.89%から加速しました。この賃金上昇率はインフレ率を上回っており、実質賃金の伸びがプラスであることを示しています

労働参加率(1967年以降)

今後の展望

10月の雇用統計にはボーイング従業員のストライキの影響が含まれる可能性があり、一時的な雇用減少が見られる可能性があります。また、ハリケーン「ヘリーン」の影響も今後の雇用統計に反映される可能性があります。
この雇用統計は、米国経済の強靭性を示すと同時に、インフレ抑制と経済成長のバランスを取るFRBの課題の難しさを浮き彫りにしています。今後の経済指標や金融政策の動向に注目が集まるでしょう。


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