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オンライン展示会やってみた〜企画をぜーんぶ解説編〜

今回は、以前行ったオンライン展示会について今回は企画設計についてお話します。
企画設計の前に少しだけお話したいのですが、僕は何かの施策を実行するときはその施策に、企画者の人格・思いが入らないとつまらないと思っています。そのため、企画の発端に関しては前回の記事でお伝えしています。今回は企画設計時のお話です。
オンライン展示会の効果などは再掲ですが下記です。

<特徴>
● 新型コロナの影響があってからBtoBでの大型実施は初
 (たぶんきっとおそらく)
● オンラインセミナーと違い複数の情報提供手段を持つオンライン展示会
● 今までのカンファレンスや展示会と違い分担する運営
<結果> 
● 1ヶ月半くらいの間に3回開催できるスピード感
● 30社以上の参画企業
● 広告費かけずに3,000人以上の申込み

新しい情報提供の流れをつくる

今回のイベントは新型コロナウイルスの影響でオフラインイベントがなくなったことが発端になります。ただ、自社のオフラインリード補填という意味合いよりは業界としてイベントの提供価値の流れを変えたいっていう思いがありました。
今までのよくあるオフラインイベント(主に展示会)の価値提供の流れは下記かと思っています。

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オフラインイベントって一気に多くのリードが取れる一方、マーケ担当としては危ない状況かと思っていました。というのはイベント主催企業が特定の企業しかなく、特定の時期に多額のお金を払って出展するというギャンブル性が高いことと、主催者都合のため時期がコントロールできないというもの。オンラインは運用型広告のように自由度が高い広告が多い中、オフラインはかなり制約が多い状況です。
そのため、今回の新型コロナでイベント自粛となったときは、情報収集者は情報接触ができず、事業会社も情報提供・見込み客獲得ができず共倒れということになりかねない状況でした。実際、他のオフラインマーケの方にお話を聞いていたら「オフラインイベント中止でマーケ施策ががっつり止まってしまった」という声をよく聞きました。
そのため、今回のイベントでは下記のような形を考えました。

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つまり、事業会社が連合を組んでイベントを行えば十分なイベントの力を作れて、十分な集客できるでしょ!っていうお話です。これってかんたんに言うけれど、実現できたのはオンライン化されたことにより下記前提条件が変わったことによります。

<イベントがオンラインにシフトしたことによる開催側の変化>
✔物理的な会場が必要ない
費用の大幅削減に加え、会場の予約がなくなるため、即時開催ができます。
✔施工、演出が必要ない
会場と施工などはセットでしたが、これらも必要なくなります
✔運営大幅効率化
運営は多くの人が必要でしたがオンラインでしたら少人数で済みます。

言い換えると上記がイベント会社が専門としてまかなっていてたため事業会社はイベント実施が難しかったのですが、上記が開放されることでどの企業でもオンラインイベント開催はできるようになります。

新しい情報提供としてのオンライン展示会の要件

前述した新しい情報提供の流れを作るという意味合いだったので、今回の展示会開催にはいくつか必要な要件がありました。今後も使えるものはあると思います。

1.世の中の課題と合致したテーマとチームにする
かんたんにチームを組んでイベントができるとしても、ただ単に組んで「いろんなサービスが分かるよ」っていうのは比較サイトと同じになり「イベント」として実施する意味はあまりないです。
今回は新型コロナの影響で「テレワーク」が世の中で必須の状況になっていたので「テレワークオンライン展示会」としました。
テレワークに困っている方にテレワークに関して全方位で情報提供ができる場ということで、今回のオンライン展示会を位置づけました。
つまり世の中、お客様が望んでいることを提供するっている基本的な考えです。今の世の中の課題に対する一助になるということで、今回は36社に参画いただきました。参画企業もSaasの有名企業から総務省まで。何のためのイベントかは本当に重要です。

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2.チームの利害関係を調整する
この座組は各社が集客協力、運営協力をすることが前提として成り立ちます。そのため各社の利害が一致すること、各社が協力できる形が必要です。
そのために大前提として1.でお話した「何を解決するために各社がいるのか」という観点は非常に重要になります。そこが共有できなければチームとして動けません。またその前提がないと参画企業を増やすこともできません。その他参画企業集めるのに意識したのは下記です。

✔競合排除
競合がいると集客に消極的になる会社が発生します。
✔フォローの取り決め
イベント後一気にフォローが参加者にいくと迷惑になります。
✔情報共有
一緒に進めていくにはチャットを作って一緒に進めるなどが必要です。また、オンライン飲み会なども適宜行うと認識共有しやすいです。

3.費用をかけない
こちらは、通常やるとき広告費などはかけることは問題ないです。むしろかけたほうがいいです。ただ、今回は費用をかけないことにこだわりました
というのは、今までがある程度の費用をかけないとオフラインのイベントには参加できないという状況だったのに対して、今後はどんな企業でもイベントができて効果を出せるということを示したかったからです。
「オンラインイベントやりたい、けどやっぱり費用かかるしな〜」となると以前と変わらなくなってしまうんですよね。なので、広告費用もかけていませんし、もちろん演出などの費用もかけていません。登壇者も会社もしくは自宅から講演をしていました。それでも十分効果は出せます。


オンライン展示会全体の設計

今回オンライン「展示会」という言葉を使ったことはいくつか意味があります。一つはその時期に大型展示会が中止になったこと。お客様でそこで情報収集したいと思っていた方もいらっしゃると思ったため「オンラインセミナー」でなく「オンライン展示会」としました。

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セミナーと展示会との違いとは何か?情報提供の多様性と期間開催という観点で違いを考えました。つまり、セミナーは講演形式のみの情報提供。一方展示会はセミナーがあったり、特定のブースに行ってサービスを聞けたり最近の動向が分かる資料をもらえたり、というように情報提供の種類が多いです。また、セミナーは1回やるだけですが、展示会などでは3日間開催などの期間開催になります。テレワークの需要がある期間開催していくという意味をもたせました。

実際の展示会の構成は下記です。

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展示会のためのWebサイトなどは上記のようになっています。
セミナー形式の情報提供「テレワークカンファレンス」がメインコンテンツでして、セミナー終了後にはリアルのカンファレンスなどのように気軽に情報交換できる懇親会を行えるよう、Remoを活用しました。(ほとんど参画企業の打ち上げになりましたが笑)
ちなみにこのときのために作ったRemoのマニュアルはこちら

また、テレワークでお困りの方にテレワークに関する最新動向をお届けできるように参画企業でテレワークに関する記事、資料を提供いただき「テレワークお役立ち資料」のページを公開。
テレワークをサポートするためのサービスを紹介する「テレワークお役立ちツール集」も用意して、詳細サービスも分かるようにしました。
また、展示会ってその場で相談ができることも魅力のため「テレワーク相談ブース」という問い合わせ窓口を用意し、すぐにテレワークに関して相談できるようにしています。
このようにお客様に合わせた情報提供ができるようにさまざまなコンテンツを用意する構成にしました。

分担してつくる運営体制

今回の展示会では従来型のイベントと違い、特定の企業が主催でなく参画企業がすべて主催という形式を取っています。そのため、集客も分担しますし、カンファレンスの運営も分担にておこないました。
全体の流れは下記のような流れです。今回はフォームをうちの会社で持ち、各社に申し込みリストを共有するようにしました。

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カンファレンス当日のお話ですが、会の進行には司会、講演者、サポートが必要になります。1日ずっと担当になると長いので分担して運営しています。

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上記のように1クール単位でコンテンツと運営体制を決め、それを6クール回すよなかたちにしています。これにより運営担当が1日中貼り付きになるようなことを回避しています。
おそらく主催企業が特定企業がやるオフラインイベントなどでは実現できない運営体制だったかと思います。

さいごに

今回のイベント企画はとにかく多くの企業と1つのチームのように実行をすることを意識しています。前述したとおり、特定企業だけでないとイベントが実現できないという状況を壊すという観点があるのと、イベントに関わらず今後各企業がチームのように動くことが増えてくると思います。さらにはフリーランスなどの個と個がチームになる。個と企業がチームになるなどのかたちが描けると思います。
そのような状況になったときにも費用も膨大にかけずに実現するかたちを考えています。ぜひまだオンラインイベントをやっていない方は一歩踏み出しえいただけると嬉しいです。

※ちょっと書ききれていないことがあるかもですので、追記するかも。
※次回は結果や知見についてまとめようと思います。

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