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通勤電車で夢時間を過ごす方法

サラリーマン稼業をネガティブに語る時、しばしば使われる小道具が、満員の通勤電車です。

私もこの非人間的な空間と不愉快な時間を、心の底から忌避している一人です。しかしながら、ちょっと考えればわかることですが、サラリーマンを辞めなくても、満員電車を避ける方法なんていくらでもあります。(満員電車を理由に会社辞めるというのも全然ありだとは思います)

満員電車を避ける簡単な解決策は、混んでる時間の電車に乗らないということです。毎日100%座席に座れないと納得出来ない、という人への解決策にはなりませんが、満員電車の中で揉みくちゃにされて消耗する不快感を回避したいだけなら、本格的な通勤ラッシュが始まる前の早い時間か、ラッシュの収まった時刻の電車に乗って、出勤すればいいのです。

朝出勤してくる時間が遅いことで、周囲の冷たい視線を浴びるのが気になる人なら、空いている早朝の電車に乗ればいいと思います。早く職場の近くまで来ても、早くオフィスに出社する必要はなくて、近くのカフェなどで会社の始業時間まで悠然と時間を潰せばいいと思います。

上司の苦言や周囲の視線が気にならない人なら、電車に乗る時間も、出勤時間も遅らせて、ゆっくりと自分のペースで職場へ出勤すれば良いでしょう。私はこのタイプです。朝会社に来るのが遅くても、しっかり仕事をやっていれば、(たぶん)問題にはなりません。

満員の通勤電車に乗りたくないので、職場の近くに住む、という解決策を推奨する人もいます。確かに合理的で、仕事が好き、生き甲斐という人には最適な解決方法でしょう。

でも、私はこれをやる気はありません。職場が自分の生活圏からすぐ近くにあるという環境は、私にとって精神衛生上良くないからです。私は休日は職場に近寄りたくないし、その日の仕事を終えたら一刻も早く、会社から離れたいです。

私の感覚では、家を出てから、仕事に入るまでのウォーミングアップに1時間くらい欲しいところです。また、仕事を終えてから自宅に帰り着くまでにクールダウンする為の時間も欲しい。なので、自宅から会社まで1時間くらいの移動時間があるのが丁度いい、と今は思います。

平日はこの往復の電車に乗っている時間が私にとっての大切な夢時間です。私は通勤電車の中で仕事に関することをしませんから、正真正銘自分の為だけに使える自由時間です。note投稿は、電車に乗っている時間が無ければ、続いていなかったと思います。スマホで情報収集をしたり、本を読んだり、外の景色を眺めながら考えごとをしたり、休養のために軽く寝たり、移動時間こそ黄金の夢時間です。

今朝は、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」(野崎孝版)を読みながら、YouTubeで、Deep Purpleの「Knocking At Your Back Door」やIron Maidenの「The Loneliness Of The Long Distance Runner 〜長距離走者の孤独」といった1980年代に夢中で聴いたハードロック系の名曲を味わっている間に会社の最寄り駅に着いていました。仕事帰りの電車では、この記事を書いてました。

通勤電車は、自分の意識と工夫次第で、夢時間に出来ると私は信じます。

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