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外国での街歩き

特段のあてもなく街をぶらぶらと歩くのが好きです。出張で訪れたよく知らない街を、地図を頼りに極力自分の足で歩き回ってきました。ひとりで自由に動いていいなら、3〜4時間くらい歩いても平気です。

歩きながら、目に入ってくる光景にワクワクします。番地名や通りの名前を確認したり、お店をのぞいたり、人の様子を眺めたり、あまり生産性が高い行動ではありませんが、そうやって時間を潰すのが旅の楽しみの一つです。

街歩きが楽しいのは、気候が良い時期のヨーロッパです。パリ、ロンドン、トリノ、ウィーン、ブリュッセル、ストックホルム、デュッセルドルフ、アムステルダム、ケルン、ミュンヘン、ベルリン… 個人的にヨーロッパの古い街並みが好きなので、どの街も思い出深い。

シンガポール、クアラルンプール、バンコク、ハノイの市街も歩いたことがあります。東南アジアは年中暑いので、長時間歩くと汗だくになるのが玉に瑕です。ハノイ市内を歩いた時は、気温も湿気も高くて、持っていた二つのタオルが絞れるくらいびっしょりになりました。何度も店に入って休憩していたら、ベトナムコーヒーが好きになっていました。

ソウル、上海、台北、香港では、タクシーや公共交通機関を使うことが多かったものの、活気のある繁華街での街歩きは毎回新鮮です。裏道に知る人ぞ知るお店があったりします。

アメリカは車社会なので、街散策が気軽に楽しめない場所が多いです。歩いたのは、ニューヨーク、ワシントンD.C.、シカゴ、アトランタ、クリーブランド、シアトルの中心地くらいです。

幸いにして、これまで街歩きをしていてスリとかの犯罪にあったことは一度もありません。歩く時は、持ち歩く荷物を最小限度にするのが鉄則。胸ポケットにパスポートを入れ、スマホは手に持ち、財布は肩掛けの小さなバックに入れます。肩掛けバックは腹の前に持ってくるのがいいです。汗拭き用のタオルも必需品です。今はスマホの地図機能が充実していますが、紙の地図もあった方が役立ちます。

長年街歩きをやっていると、治安の悪そうなエリアは、嗅覚が働くので自然と避けられるようになります。怖れてばかりでは楽しめません。とはいえ、土地勘があっても夜間の街歩きはお薦めしません。

歩き慣れた街でも、こんな所にこんなお店があったんだとか、この道を行くとここにつながるんだとか、見落としていたものが結構あることに気が付きます。工事中の場所で、以前そこに何があったのか思い出せないこともよくあります。

歩くことは思考の整理にも効果があります。歩くスピードが物事を考えるのに丁度適しているという話を聞いたことがあります。歩いていると、モヤモヤした気持ちも自然と消えていきます。肉体的にも精神的にも歩くことはいいと確信しています。旅に出た時だけではなく、普段から街歩きを楽しむのがよいかと思います。

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