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金曜日の随筆: 旅程策定力を磨く

また自分の運命を動かしていく金曜日がやってきました。私は一週間の中で金曜日を最も重視しています。その週の自分の行動や成果を振り返って、反省と改善を行い、何か一つ新しいことの挑戦を始めたいと思っています。今日のテーマは、『旅程策定のススメ』です。

旅程策定が好き

旅程策定は、私が、好きなこと & 得意なことの一つです。旅程は英単語ではitineraryで、the plan for my journey、つまり行動計画書です。

私は、自分の海外出張や他の出張者の旅程作りが好きで、飛行機の選定、現地での移動手段、ホテルの手配など、自分で調べて決めていました。目的地まで、快適で効率的、かつリーズナブルにいく方法を色々考えるのは好きな作業です。下手すると、実際に旅行するよりも旅程を作る方が好きかもしれません。電車の時刻表を頼りに旅行計画を作る「机上旅行プラン」も子供の頃から好きでした。

旅程策定能力が磨かれたアメリカ時代 

私の旅程策定のセンスと経験が磨かれたのは、アメリカ駐在員時代です。日本からの出張者の旅程策定を沢山やったのがいい訓練になっています。

アメリカは広いので、アメリカ各地に点在するお客様の拠点を効率的に回る必要があります。標準的な出張者の場合、月~金の1週間実働確保のイメージで、前日の日曜日に米国入り、その週の土曜日に米国発でスケジュールを預けてきます。日本~米国間のフライトは、出張者の好みもあるので指定してくるケースも多かったですが、訪問先のアポ取りと米国内の移動は私が考えていました。

私は、リクエストを受けたら、訪問先のアポ取得に入る前にスケジュール素案を作成して、ポイントなどを添えて提示するようにしていました。希望された訪問先を全部回れない場合もあるので、優先順位も確認し、調整するようにしていました。当然、訪問先側の都合でこちらの訪問希望日にアポが入らないケースもあるので、訪問日程を入れ替えたり、移動手段を変更したり、柔軟にアレンジできなくてはいけません。

旅程策定で気を付けていたのは以下の点でした。

● 訪問先に飛行機を使って当日移動するのは、飛行機の欠航や遅延リスクがあるので極力避け、訪問前日に最寄りの空港に移動して現地泊する。
● 予定をぎっしりと詰め込まない。買い物、観光地見学、ゴルフなどの娯楽を楽しめる余地を残す。
● 飛行機の欠航・遅延などを考慮し、予備案(例 レンタカー移動など)を用意しておく。
● 荷物運搬負荷軽減の為、同じホテルに連泊できるように工夫する。

最初の頃は失敗もありましたが、慣れて来るとそれぞれの土地勘も出来てくるので、どう回れば効率的か、瞬時に判断できるようになってきました。経験を重ねると飛行機会社や空港の特徴、レンタカー会社の場所なども頭に入ってくるので、同じ乗り継ぎでもどの航空会社を使うのが有利か、どの空港がレンタカー返却から空港への移動が便利か、などのちょっとしたコツも身に付きます。

会社員に必要なスキル

役所関係などでは、出張時のスケジュール調整などを「ロジ」と呼んでいて、そのアレンジ能力の巧拙は担当者の評価にも影響するようです。大臣や政府高官は分単位で予定をこなしますので、移動ミスがあっては大変です。

通常のサラリーマンでも、上司の出張計画を手際良く作れるといい印象を持たれるでしょう。仕事力の一つと言ってもいいかと思います。私の知る限りですが、出張旅程作りは他人任せで興味を持っていない人が少なくありません。旅程作成は日程調整含めて面倒臭い作業ですが、プライベートの旅行でも活きるスキルなので、積極的に引き受けて鍛えた方がいいと思います。


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