忘れてはいけない日に…2019

24年前の1月17日早朝、阪神淡路大震災が起こりました。自然災害は世界中で頻繁に起こっている訳ですが、自分が生まれ育った関わりの深い地域での出来事だったので、阪神淡路大震災には今も特別な感情があります。私自身は、現地から離れた場所に居て、直接の被災はしていません。しかし、あの時テレビの画面を通して見た光景を忘れることはできません。

ただ、あれ程の衝撃的な経験であったにも関わらず、自分の中でのあの日の記憶が風化しつつあるのは間違いありません。普段、日常生活を送る中では特段意識することもなくなっています。今年も前日まではすっかり忘れていました。震災が起こってから、神戸には数え切れないくらい訪れています。今では記憶を呼び起こすような、あの日の震災の爪痕を目にすることは難しくなっています。

だからこそ、せめて1月17日の当日だけでも、意識して、あの日に起こったことの記憶を呼び起こし、あの日に抱いた感情を思い返し、不可抗力的に犠牲になってしまった方々の思いに寄り添ってみたいと思っています。

実際にそういうことが出来るのは、僅かな時間かもしれません。たとえ一瞬でも立ち止まって考えることで、命あること、生かされていることを自覚し、生きていられることに感謝して前を向いて歩いていけると思います。合掌。