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あの頃好きだった曲:スイッチ625

今夜は、酒を飲んでいます。酔っぱらって前後不覚になる前に、今日の記事のプロローグだけを書きます。私の青春時代のロック・ヒーローは、デフ・レパード(Def Leppard)でした。好きなロックバンドは数あれど、結果的に40年以上の長い付き合いになっています。同じく私の心を捉え続けるシン・リジィ(Thin Lizzy)をも僅差で退けて、筆頭に挙げなければなりません。

彼らの軌跡を長く追いかけてきて、好きな曲、思い出深い曲だらけなのですが、本日はその中から2nd アルバム『ハイ・アンド・ドライ High 'n' Dry』(1981)から、インストゥルメンタルの名曲『スイッチ625 Switch 625』を選んで、思い出を綴ってみたいと思います。

インストの名曲

重厚でドライブ感に溢れるこの曲は、アルバムでは前曲『ブリンギン・オン・ザ・ハートブレイク  Bringin' on the Heartbreak』のエンディングからの流れを引き継いでそのまま疾走していく構成で収録されています。この二曲でワンセットと考えてよい曲です。

冒頭のイントロパートと後半のダイナミックに展開していくパートが好きで、当時は本当によく聴きました。

1977年に英国・シェフィールドで結成されたデフ・レパードは、HR/HMの歴史の中でも最も商業的に成功したバンドの一つであり、今も第一線で活躍するレジェンドです。彼らの活動を見ていて、本当に勤勉だなあ、手を抜かずにファンの期待に応えているなあ、と感じます。

この曲が収められているセカンドアルバム『ハイ・アンド・ドライ』は、プロデューサーに、後に『6人目のLepps』と言われるようになる盟友のロバート・ジョン・マット・ランジ(Robert John "Mutt" Lange 1948/11/11-)を迎えて製作されました。彼らの地元の英国、さらにアメリカでもヒットし、アメリカではゴールドディスクを獲得し、世界的ロックバンドへと階段を駆け上がるきっかけになった作品です。

デフレパードは、続く3作目の『炎のターゲット Pyromania』(1983)が全世界で600万枚を超える大ヒットを記録し、遂にトップバンドへと登り詰めます。更に4年の製作期間を経て発売された『ヒステリア Hysteria』(1987)は、全世界で2,800万枚以上(2018年時点)を売り上げるモンスターアルバムとなりました。私は、彼らの成功の軌跡を逐一ライブで追ってきたことになります。

スティーブ・クラークに捧ぐ

デフ・レパードの誇るツインギターのコンビ、フィル・コリン(Philip Kenneth "Phil" Collen、1957/12/8- )とヴィヴィアン・キャンベル(Vivian Campbell 1962/8/25- )は、バンドのオリジナルメンバーではありません。

ガール(Girl)で活躍したフィルは、飲酒問題で解雇されたリーダーのピート・ウイルス(Pete Willis 1960/2/16-)の後任として1982年に、ディオ(Dio)、ホワイトスネイク(Whitesnake)にも在籍した経験を持つヴィヴィアンは、1991年にアルコール中毒により他界したスティーヴ・クラーク(Steve Clark 1960/4/23- 1991/1/8)の後任として、それぞれバンドに加入しています。

『スイッチ625』は、亡くなったスティーヴ・クラークの作品です。リードギターも彼が弾いています。私は、ギブソン・レスポールを操る彼のギタープレーのファンでした。派手さこそないものの、彼の重厚で堅実なプレイは、デフ・レパードのサウンドに重大な影響を与えていました。死後30年を経過した今も、バンドメンバーたちは彼の遺した功績を讃え、彼に捧げるメモリアル作品も発表しています。

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スティーブ・クラーク


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