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結婚の【Won't系】と【Can't系】

本日は、【結婚】についての考察です。私の独断と偏見に基づく小噺です。

結婚することが当たり前でない時代

現代の日本は、一昔前の常識とされていた「成人したら結婚して家庭を持つ」というライフプランが主流ではない時代に突入しています。

1990年には5%前後だった成人男女の生涯未婚率は、2015年時点で男性が約23%、女性が約14%に上昇しています。離婚率も35%前後あるので、2040年には単身世帯率が40%を超える「ソロ社会」になると予測されています。(平成27年度 国勢調査より)

結婚関連ジョークで楽しんでいたあの頃

私は、結婚するのが当たり前と考えられていた最終局面くらいにあたる世代です。当時は、30歳を超えて独身だと「あの人はなぜ結婚していないんだろう」「なんかのっぴきならない事情や人間的欠陥があるんだろうか」と興味本位で話題にされることも少なくありませんでした。

当時の仲間と話題にしていたのは、「あの人は【Won't系】=しない派? 【Can't系】=できない派?」という話です。今、こんなデリカシーのない話題を職場や宴席でしていたら人間性を疑われて、セクハラやパワハラで訴えられても文句を言えません。

マトリクス評価

この【Won't系】【Can't系】の区分は他人をディスる要素が満載で、主に酒の席で盛り上がる為のネタ話でした。これに【自分目線】と【他人目線】を加えたマトリクスの①~④に人物を当て嵌めると、以下のようになります。

ゾーン① 自分=won't、他人=won't
ゾーン② 自分=won't、他人=can't
ゾーン③ 自分=can't、他人=won't
ゾーン④ 自分=can't、他人=can't

当時私たちが最もダサいと話していたのは、自分では自分の意思で結婚しないだけ、その気になればいつでも結婚できると信じこんでいるのに、他人からは結婚できない奴と思われているゾーン②に属する人達です。

自分では気付かず、自分を棚に上げたイタい発言や行動を繰り返すのが特徴です。テレビドラマ『結婚できない男』で阿部寛が演じた主人公のように、容姿や経済力など客観的には結婚できそうな好条件を備えていながら、「あの人、結婚無理だよね〜」と見えてしまう人です。

逆に、本人は過去の恋愛経験がトラウマになっていたり、容姿・学歴・経済力にコンプレックスがあって、自分では【Can't系】と信じ込んでいるが、周囲からは【Won't系】と評価されている人には同情的でした。

私はマトリクス評価でどう位置付けていたか

時が流れて‥ 私自身が30歳過ぎて独身で、結婚する相手もいないという状況になった頃、さて自分はどうなんだろう‥と思いはじめました。

私は対外的には、自虐的に「ゾーン④の人」と言っていましたが、本音は「ゾーン①の人」だと思っていました。(リアルにイタい奴です)

結婚願望はありました。何の為に仕事をするのかと考えた場合、家族の有無は大きいと思ったし、男は結婚して家庭を持って一人前という価値観も持っていました。世間体をムチャクチャ気にしていたことも認めます。

他者が【Won't系】【Can't系】を評価する視点で言えば、会社員としての収入はあったし、容姿はまあ世間並みでボッチではない、過去それなりの恋愛経験もある、出会いさえあれば何とかなる‥と思っていました。

過去の恋愛では、フラれた経験もフッた経験もありますが、付き合って1年以上続いた実績はありませんでした。この点はトラウマで、ひとりの人と関係を長く持続できないのは、私自身に何か人間的欠陥があるのではないか、魅力がないのではないか、という悩みを持っていました。

結婚相手選びに正解はあるのか?

万人にあてはまる結婚相手選びの正解なんてないでしょう。

結婚経験者あるいは真剣に結婚を検討している人ならば、相手の容姿は結婚を決意する最重要事項にはならない、という話は理解してもらえると思います。惹かれたとっかかりは相手の容姿だったとしても、一緒に暮らす、人生を共同で歩むと考えるなら、容姿以上に性格、価値観、人間性、普段の言動、生活態度、自分との相性の方が大切です。

私が何より大事だと考えるのは、自分とその人との相性です。世間の評価は関係なく、自分が相手を許容できるかどうかは重要です。それには、自分のことをよくわかっていないと、相手を無用に傷つけることになります。

恋愛するなら最高の相手だが結婚には不適格者、友達ならOKだがパートナーとしては無理、というタイプの人もいます。刺激はなくとも長く平穏な結婚生活を送りたいと考えるのであれば、自分と相手との相性の検証は欠かせないと思います。






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