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未踏県の旅2020【其の参】熊本・福岡 on 2020/12/19

SL鬼滅の刃

九州旅行三日目。昨夜は熊本市内のバーをはしごしました。4年前に訪ねたバー、新しいバー、前回行けなかったバーなどを訪ねることができ、楽しくて飲み過ぎてしまいました。

今夜は熊本市内の同じホテルに連泊するので、道中荷物を持ち歩く必要がありません。本日の予定は、まずJR熊本駅に行って、特別運行されるSL鬼滅の刃号の写真と動画を撮ることです。妻と息子への最高のお土産になることがわかっていました。

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鉄道マニアからは、"ハチロク"(C58)と呼ばれているモデル。今年夏に甚大な水害被害を受けた人吉市の人吉SLが、『鬼滅の刃 無限列車』とのコラボで、"無限列車"のプレートを付けて熊本〜博多間を特別に走ります。乗車切符は発売直後にソールドアウトになる人気です。鬼滅ファッションに身を包んだ乗客もちらほらいらっしゃいます。JR九州は、ビジネスに熱心です。

予想通り、ホームは混雑していました。私も鉄道マニアに交じって、俄かテツになりきって写真撮影しました。後続の電車に乗れば追い抜けるので、玉名駅で途中下車して走り去る様子を動画で収めることもできました。

熊本〜博多

無限列車を撮影したことで、今日の目的は達したも同然だったのですが、貴重な青春18きっぷを投入したので、JR鹿児島本線を北上し、九州一の大都会福岡まで足を伸ばすことにしました。

昼前にJR博多駅に到着し、まずは昼ご飯の店探しです。朝食を抜いた割には、さほどお腹は減っていませんでした。ちょっと考えて、去年来た時に食べた天神炒飯を思い出し、地下鉄で赤坂駅へ向かいました。ところがお店の看板はあるのに、シャッターが下りていて、店は閉まっていました。臨時休業なのか、潰れてしまったのか…… 遠路やってきたナイスアイデアが空振りに終わって、ちょっと残念な気分でした。

仕方がないので、ランチする場所を求めて、繁華街の天神の方面へと歩き進めました。ビル風の影響なのか、博多は熊本以上に肌寒く感じます。地下街も歩きましたが、食欲をそそられる目ぼしい候補には当たりません。

結局中洲川端まで歩いて戻り、前回福岡に来た際にも立ち寄ったカフェで食べることに決めました。パスタ、パン、サラダ、コーヒーが付いて税込み1,080円ならお得です。平日はコーヒーのお代わりもOKだとか。

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博多(福岡)は九州で断トツの大都会です。今日の私は、特に福岡観光をしたい気分ではなく、旅も三日目で歩きにも疲れてきたので、来たルートで熊本へ引き返し、今宵も熊本で過ごすことにします。

宮脇俊三氏のガイド

今回旅のお供に携えているのが、宮脇俊三『最長片道切符の旅』です。鉄道ファンにはお馴染みの鉄道エッセイの巨匠。というか、鉄道エッセイという分野は、宮脇氏が切り拓き、確立したといっても過言ではありません。2003年に亡くなられた後も、その格調高くもユーモラスな名文を愛するファンが多数います。

私が宮脇氏の鉄道旅行記に初めて触れたのは、大学生の時です。いつか年をとって、このような旅ができたらなあ、と憧れました。奇しくも宮脇氏がこの本の元ネタになる最長片道切符の旅を計画・実行されたのが、私と同じ52歳の年の10月から12月だったと知りました。奇遇ですが、これも運命の引き合わせなのかもしれません。

宮脇氏の旅した時からは40年以上の月日が流れ、当時はなかった九州新幹線が新たに開通した一方、廃線になってしまった路線、名称が変わってしまった駅も多数あります。それでも、宮脇氏のルート選択と文章は、今回の旅でも多いに参考になっています。

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