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岸田政権に対する率直な意見

本日は、最近の情勢をきちんとフォローしていなかった政治について感想を記します。

内閣支持率が高いのはなぜ?

昨年10月に発足した岸田政権の支持率が、高い水準で推移していることに驚きがあります。2022年5月実施のNHK世論調査では、内閣支持が55%、不支持が23%になっています。

日本の権力の中枢で舵取りを担う内閣総理大臣は重職であり、一時的な感情やイメージだけで批判的に語るのは、好きな態度ではありません。それは、重々承知しているものの、就任以来ドラスティックな政策は殆ど行わず、現状追認、方針変更なしで、取り立てて成果を上げているようには見えないのに、この高支持が続くのは、どうなっているのでしょう。

良くも悪くも、岸田総理は手堅く無難な政権運営に徹しているように見えます。致命的な失策を回避しながら、野党やマスコミから厳しい批判を浴びないように慎重に理論武装して、下手に刺激しないことに細心の注意を払っているように感じます。

『抜本的に』『大胆かつ徹底的に』『誠心誠意』と勇壮なことばを頻繁に使う割には、実際の行動は鈍く、玉虫色の無難な取り組みが多いように見えます。結果的に足踏み状態のまま、月日だけが流れているように感じています。

大手メディアの政府に対する批判的な報道や意見も、以前に比べて影を顰めているように感じます。ある意味、ゆっくりと沈みゆく日本を象徴するようなリーダーによって、国が率いられている現状に将来の不安を感じるこの頃です。

今、動きたくない心境なのかも

政治は民度の影響を、色濃く反映します。内閣支持率が高いということは、日本国民は、岸田首相のような腕力にものを言わせて高圧的に物事を推し進めない、地味なタイプの政治家が望まれていると考えざるを得ません。

『大きくは何も変えない』というのは、私個人の立場で言えば好都合で、このままじんわりと落ちていくことは別に嫌ではありません。今は、辛うじて踏みとどまっているように見えるものの、日本の国際社会での凋落はじんわりと進み続け、相対的な負け組感は最早既定路線のようになってしまいました。この流れを巻き返す実力も気力もないというのが、日本の実情なのかもしれません。

やや残念ではありますが、これが日本国民の総意なのであれば、流れに従う他はなく、その中でしたたかに振る舞っていくしかないのでしょう。

岸田政権に望むもの

私が岸田政権に望むものは、多くの人たちと大差ないと思います。日本人として生まれ、日本に暮らしていることに誇りと愛着を持てるようになりたいものです。

ここ数年は、東アジア情勢の緊迫化が続きそうです。国防方針の真剣な議論は必要でしょうが、おそらく空転ばかりで、確固たる道筋は決まらないでしょう。岸田首相は、外務大臣も務めた経験がありますが、在任時の成果はパッと思い浮かびません。国際平和、国の安全を守り抜くには、最後は力です。力は、軍事力だけとは限りません。そこは冷徹に考えて、日本が有事に巻き込まれないような方策が必要です。

経済も発展して欲しいですが、急激な構造変革は、歪みをもたらすでしょう。成果が広く行き渡るように。取りこぼしの少ない政策を期待します。

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