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一風堂ラーメン創業者・河原成美氏から学ぶ

先日、無性にラーメンが食べたくなり、周辺の店を物色して迷った末に一風堂に入りました。一風堂のラーメンを食べるのは本当に久しぶりでしたが、スープを一口すすって、「あぁ、変わってないなあ」と懐かしい気持ちになりました。高級ラーメン店が増えている昨今、このクオリティを維持して、白玉ラーメンとライス+餃子のセットで950円(+税)という価格は、リーズナブルだと思いましたし、数多いラーメンチェーン店の中でも信頼出来るなあとの印象を持ちました。

そんな経験があった矢先に、一風堂創業者(力の源ホールディングス社長)の河原成美氏の記事を見つけたので一気に読みました。色々と感銘を受ける所が多かったので、備忘の為に残したいと思います。


あらすじ

河原氏は、26歳だった1979年11月にお兄さんの紹介で「アフター・ザ・レイン」というバーを引き継いだことで飲食業界に飛び込みます。河原氏は25歳の時、屈折した負のエネルギーを持て余した結果、窃盗の罪で逮捕された経験があります。執行猶予期間中に自分を徹底的に見つめ直し、「商売で絶対に成功するんだ」と以下の誓いをたてます。

● 3年間一日も休まない
● 顧客ゼロの日は作らない
● 30歳になる3年後に福岡一の繁華街天神地区に店を出す
● 33歳までにもう1店出店し、35歳までに天職を見つける

毎日懸命に働いた結果、バーは繁盛店になりました。「33歳までにもう一店出店」という目標を実現することを考えた時に、畑違いのラーメンを手掛けることに決め、ラーメン修業とバー経営の二足の草鞋を履く決断をします。

僕の仕事における大事な価値観は、「格好いいかどうか」です。

汚い・怖い・臭いというイメージの強かったラーメン店の常識を覆し、女性でも気軽に入れるような、格好いいラーメン店をやってみようと考え、丸1年間修業をしてラーメン店、博多一風堂を開店しました。以降、諸々の苦労を経て、一風堂チェーンを全国区に育て上げ、世界進出も果たしています。

印象に残った点

①変わらないためには変わり続けなければならない は非常に共感した部分です。河原氏は世阿弥の守破離の話を出されています。私はニールヤングからこの考え方を学んでいます。私は一風堂のラーメンを食べて「あぁ、変わってないなあ」という印象を持ちましたが、2年に一度は味のマイナーチェンジをしているそうです。時代に合わせる努力をされている訳です。

②社名である「力の源(もと)」は、スターウォーズの「フォース」が語源になっているとか。スターウォーズファンの私には響くエピソードです。「気」の話に展開され、プラスの「気」である元気・活気・勇気を生み出すのが飲食業であり、その秘訣が「ありがとう」と「笑顔」である、という信念を、自身の組織経営の肝にしているようです。

③ラーメンの魅力は、自由と多様性にあるといいます。同じ具材、調理方法を用いても味は同じにはならない。そこが面白いと言います。

ラーメンを作るときは通常、豚ガラや鶏ガラを使います。しかし、ラーメンの味の決め手は人ガラ(柄)です。

④私がはっとしたのは、逮捕された時に刑事さんから言われたという「小人閑居して不善をなす(つまらない人間が暇でいると、ろくなことをしない)」話です。この言葉自体は昔から知っていましたが、今の私は自由になる時間が多いので、厳に戒めとする必要があると思った次第です。


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