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Markover 50 の読んだ本

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Markover 50の読んできた本の読書感想文を収めています。
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2019年5月の記事一覧

『「超」リタイア術』を読む。

本日紹介するのは、ちょっと古い本で久々の再読になる野口悠紀雄『「超」リタイア術』です。 日本史からリタイアを考える本書は、私が今からその瞬間を心待ちにしている"サラリーマン生活からのリタイア"をテーマに書かれたものです。著者の経験や意見を綴った啓蒙書もどきではなく、日本の人口問題や江戸時代の隠居の実態、現代の年金制度の問題(本書は2004年の発売で、その後年月が経過し、制度変更も行われている筈なので、今も有効なのかは検証が必要)などについても詳しく解説された非常にタメになる

『美貌のひと』を読む

本日の読書感想文は、『怖い絵』シリーズで有名な中野京子『美貌のひと』です。 本書は、古今東西の美男・美女達(一部そうでないものもありますが)の描かれている40の絵画作品について、描かれた人物や描いた画家、描かれた時代の歴史や描かれた背景の紹介を丁寧に解説してくれています。優れた歴史書としても通用します。 最近の私が西洋絵画に興味を持つきっかけは、本書の著書である中野京子氏の一連の著書を読んだことが大きいです。元々、印象派など好きな絵画分野はありましたが、絵画の技法や画家に

『50代から本気で遊べば人生は愉しくなる』を読む

今年の10連休は徹底的にinputに努める時間にすると決めました。令和の時代を渡っていく指針やヒントや事例に数多く触れてみようと考えています。そこで本棚から引っ張り出してきたのが、片岡鶴太郎『50代から本気で遊べば人生は愉しくなる』です。2017年にまだ40代だった時に読んで以来の再読になります。 著者の片岡鶴太郎さんは、芸人、役者、ヨガ、画家、書家、ボクサー…今や何が本職なのかわからない多芸の人です。もともとは物真似芸人としてデビューし、1980年代の伝説のお笑い番組、『

『読書する人だけがたどり着ける場所』を読む

今年の10連休は、いつも以上に読書に割く時間を確保することを意識して過ごしています。in-putとout-putのバランスが大事です。今週は目一杯in-putに重点を置き、脳に強い刺激を与え続けたいと思います。その成果として、一発目に取り上げる書籍レビューは、齋藤孝『読書する人だけがたどり着いる場所』です。 最近は読書時間も、読了冊数も少なくなりましたが、過去30年以上平均して年間200冊程度の本を読んできました。本を読まない生活は考えられないし、昨今の反知性的な風潮には強