櫻本 真理

自律的なチームづくりに伴走するCoachEd(コーチェット)代表取締役。 京都大(教育…

櫻本 真理

自律的なチームづくりに伴走するCoachEd(コーチェット)代表取締役。 京都大(教育)→ゴールドマン・サックス(株式アナリスト) →cotree創業→コーチェット創業。 2022年ウーマン・オブ・ザ・イヤー受賞。エグゼクティブコーチ/システムコーチ。

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スタートアップの起業家/経営者で、メンタルを崩してしまった(崩してしまいそうな)あなたへ

このnoteは、スタートアップの起業家/経営者で、メンタルを崩してしまった(崩してしまいそうな)あなたに読んでいただきたくて書いています。 ひとりひとりの「メンタル不調」の背景には言葉にはし尽くせない「人生」そのものが存在するのであって、そう簡単に定式化できないことは重々わかっていますが、それでも、これまで数百人の起業家/経営者をサポートしてきた中で見えてきた共通点は、もしかしたらあなたにも役に立つかもしれないと思うので、少しでも参考になればと思っています。 長くなるので

    • リーダーの成長角度の源となる「コーチャビリティ」とは?

      「コーチャビリティ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 コーチャビリティとは、英語でcoach+ability、つまり「コーチングされることができる力≒育てられる力」です。 わたしたちは、これまでリーダーがコーチングを始めとする「人を生かし育てる力」を身につけるサポートや、組織へのコーチング文化の浸透をサポートしてきました。その中で、とても大切な観点があります。 人を育てる、というときには、育てる側のスキルばかりが注目されがちですが、コミュニケーションは双方向であ

      • 自律的な組織づくりは、いかに失敗するのか?

        CoachEd(コーチェット)は、コーチング文化の浸透を中心として、自律的な組織を目指すチーム(経営チーム、ミドルマネジャー、現場チーム)への伴走支援プログラムを提供しています。 ここで言う自律的な組織とは、ひとりひとりがチームの共通の目的に向かって主体性を発揮し、生き生きと働いているチームを指します。 環境/技術の変化や、価値観/働き方の多様性が大きい時代に、管理型から自律的な組織に変化していく必要があることは、すでに議論し尽くされているところです。 調査によれば、自律

        • 「魔の年代」、好々爺と意地悪爺さんの分岐点

          今日はこんな記事が目につきました。 ユングの「ミッドライフ・クライシス」を参照するまでもなく、歳をとれば、「限界」「衰退」「終わり」が見えてきます。今までわきめもふらずにがむしゃらに走ってきた人ほど、「限界」が急に立ち現れて対処しきれずに、「不幸」になっていくのかもしれません。 この危機に直面して不幸になる人と「歳をとるって楽しい」路線を行かれる人がいらっしゃいます。このタイミングが、人生において大きな分岐点になっていると感じます。 歳をとると、頑固になるよね〜と言われ

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          「目標」が苦手な人へ、目標とうまいこと付き合う考え方

          わたしは「目標」に苦手意識がありました。 なぜかというと、目標を設定した瞬間に、それを達成するために「やらなければいけないこと」が現れて、それが負債のように感じられるからです。 日本人はどちらかというと「目標を達成する」という考え方が苦手な方が多いようで、コーチングをしていても「目標とか苦手なんですよねぇ…」という方は多くいらっしゃいます。半分くらいの人たちは目標に対して抵抗感を持っています。リーダー層よりもメンバー層に顕著です。 なぜ、目標が苦手なのか 目標が苦手な理

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          なぜ、コスパ・タイパ主義はダメなのか

          こんな文言が目に入った。 コスパ主義は、近年の若者に強いとしてとかく批判されがちな思想であるが、結論から行くと、私はコスパ的思考に反対ではない。 得るものが多いと思えば面倒でも行動する。意味がないと思えば行動できない。お得なセールが好きだったり、どうせ買うなら質の高い方が良かったりする。まぁ、老若男女そんなもんではないだろうか。 逆に、得るものが少ないかもしれないのに行動せよとか、どうやっていいかわからないことにチャレンジせよと言われても、酷なことである。 ただし、ここ

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          ピアコーチングって深掘りしたり相談できる同僚同士の対話と何が違うんだろう

          PEER+(ピアプラス)のリリースとあわせて、とてもいい質問をいただいたので、お答えしたいと思います。 ピアコーチングとは 対話を通じて相手の力を引き出すコミュニケーションである「コーチング」を、仲間や同僚など、力関係に差のない「横のつながり(ピア)」で相互におこなうことをいいます。 良い同僚との良い対話は、ピアコーチングと同じような効果を生み出すものですが、異なる点がいくつかあります。 対話スキルには個人差がある まず、同僚への相談で「良い対話ができるかどうか」は

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          人工知能と人間のコーチング、どう違う?どっちがいい?

          もはや知らない人はいないであろうchatGPTに、「誰にも言えない悩みを相談してみた」という方は多いのではないでしょうか。 「コーチングをして」とリクエストすれば、しっかりとフォーマットに沿ってコーチングをしてくれます。自分の考えを押し付けることもなく、的確な内容が返してくれます。おそらく、基本の関わりのみを身につけた経験の浅いコーチと比べれば、人工知能はよっぽど安定したコーチングができるようになっています。 値段が高くてコーチングの利用を迷っていた方がおられるとしたら、

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          スタートアップのリーダーと組織の自由度を高める「曖昧さ・不確実さへの耐性」

          これから話すことはなにもスタートアップに限った話ではなく、あらゆる人間に共通する話なのですが、不確実性の高い環境と周囲への影響力の大きさとを象徴するものとして、敢えて「スタートアップ」の「リーダー」という言葉を使いたいと思います。 スタートアップのリーダーに求められる「解像度を上げる力」「決断する力」スタートアップは定義上、その性質に「革新性」と「成長性」を内包します。新しい市場や環境をつくること、あるいは新しいプロダクトで既存市場を代替していくこと。そこにスピードと高いス

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          「心を整える」に役に立つ「質問する力」

          Voicyを更新しました。 心を整えるには、乱れたときに収束させたり、袋小路に入ったときに動きを生み出すうえで「質問する力」が役に立つ、という話をしました。整った心というのは「静」と「動」のバランスなのかな、と感じます。 思考というのは放っておくと自然とネガティブな反芻になりがちなので、意識的に問いをなげかけて、そのスパイラルから抜け出す必要がありますね。

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          承認欲求に困らされている人へ、承認欲求なんて食欲と同じだよという話

          このところ、「自分の承認欲求が強いこと」「承認欲求の強い部下がいること」に悩んでいる人に、たてつづけにお会いすることがあり、「承認欲求から解放されたいと思っている人が多いんだな、と感じたのでちょっと話してみました。 承認欲求は食欲と同じでどんな人でも持っていて当たり前。人に満たしてもらおうとするのでなく自分で満たしてあげられれば問題ないし、それ自体をなくそうとしたり満たそうということを意識するよりも、「それよりやりたいこと」「本当に大切なこと」のウェイトを上げていくのがいい

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          ウォルトディズニーと大谷翔平の「がんばりかた」の話

          Voicyを更新しました。 ディズニーの創始者であるウォルト・ディズニーさんと大谷翔平さん、これだけの偉業を成し遂げられるふたりの「がんばりかた」は全然違っています。ある種の悲壮感とともに頑張り続けたディズニーさんと、「楽しむ」を軸にして幅をひろげていく大谷翔平さん。誰もがその両方を持っているのではないかなぁ、という話です。 よかったら聞いてみてください。

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          さくラジオ(Voicy)をはじめました

          ちょっと前に星読みを始めた友人に星まわりを見てもらったところ、2018年から2023年というのは人生の中でも大変に大きな変化の時期だったそうで、たしかに2018年以降新しい事業をつくったり、事業を譲受したり、譲渡したり、特に2021年以降は新しい会社をつくったり、コロナで事業環境がめちゃくちゃ変わって成長したり、資金調達をしたり、妊娠して子供を産んだり、歩けなくなって介護ベッド生活をしたり、会社を譲渡したり、共同代表になったり、大きな賞をいただいたり、代表取締役を降りたり、オ

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          cotreeのバトンを引き継ぎました

          cotreeの代表取締役を退任しました。 事業環境の変化と私生活の変化をきっかけに、以前から準備していたこととはいえ、ひとつの旅路を終えた余韻に、さまざまな気持ちが往来しています。 達成感と、安堵と、希望と、少しの心残りも入り混じっています。たしかに成し遂げてきたことがある一方で、自分にもっと力があればもっとできたことがあるはず、という気持ちもあります。 ただ、cotreeをつくってよかったなぁ、という気持ちは揺らぎません。本当にたくさんの方々に支えられてここまで成長して

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          cotreeの新経営体制について

          お世話になっている皆様へ cotreeのJMDCグループ入り、および2代表制への移行を発表いたしました。具体的な内容はプレスリリースを見ていただくとして、個人的にお世話になっているみなさまへ、noteでもお伝えさせていただきます🍀 2014年にオンラインカウンセリングを提供する株式会社cotreeを設立して以降、事業は控えめながらも安定して成長を続けておりました。新たなチャレンジとして2020年1月にリーダー向けの育成事業を行う株式会社コーチェットを設立した矢先のコロナ禍

          cotreeの新経営体制について

          お詫び

          この度、2021年5月8日のSNS上での発言が、暴力等の被害者を傷つけてしまったことについて、自身の軽率さを深く反省しております。 問題となった発言そのものが二次加害となる可能性をご指摘いただいているため、発言の再掲は避けますが、改めて皆さんのご意見を振り返り、この発言が、被害者の方が声をあげることを萎縮させてしまうおそれのある不適切なものであったと考えております。 とりわけ、特定非営利活動法人soarの元理事が関係した事案が記憶に新しい時期に、その理事として、またメンタ