トイレでの不可解な体験
私は仕事を始める前から、毎日全身の倦怠感に悩まされていた。
仕事を始めてからそれはよりいっそう酷くなり、いつも背中に鉛の塊を背負っているような、そんな感覚だった。
大病院で検査してもらったがどこにも異常がない。
最終的には、心理的なものなのではということで精神科に通い、睡眠導入剤と抗うつ剤を処方された。
それを飲み始めてしばらくした頃。
ある朝トイレに行くと、陰部に痛みを感じる。
なんだかおかしいなぁ、と思ったが、気に留めなかった。
しかし、それが、たびたび起こるように。
ひょっとして…と思い、旦那に聞いた。
「私が昨日寝ている間、何かしたでしょ」
そうすると
「したよ」という彼。
睡眠導入剤を飲んでいて意識がないことをいいことに…と、信じられなかった。
「やめてよ」と訴えたものの、ただ笑うだけでスルーする彼。その後もしばしばそれが続いていた。
一度、旦那に向かって、
「あなたがやっていることは、死体にしているのと同じだよ」と言うと、
「起きているとやらせてくれないから仕方ないじゃん」と言う。
あきれ返ったが、これまで色々なことがあって、私の感覚も麻痺していた。
"この人がやることだもんな"と諦めていた。
それから数ヶ月後のこと。
数年ぶりに子供達を連れて日本へ帰国し、母に会うことになった。
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