「利尻島から流れ流れて本屋になった」を読んで
2023年最後の読書は、こちらの本。
内容は、もうタイトルそのまま。
北海道は利尻島出身の出身である著者(書店員さん)のエッセイだ。
故郷の話・子どもの頃の思い出を軸に著者の思いがつづられていく。
時々出てくるギャグ?ジョーク?の類は
好き嫌いが分かれるかもな・・・とは思うが、
情景や感情が、とても丁寧に書かれている印象だ。
やはり本に関わる仕事をするくらいだから
言葉を大切にしているんだろう。
好き、というか印象に残ったのは、
夢をあきらめた瞬間の描写。
あまり詳しく書いちゃうのはよくないと思うので伏せるけど
あぁ、そう書くのか、という感じ。
少しその世界に近いところで働いていたことのある私は
その難しさも無念さも多分よく分かる。
そのせいか、なんだか切なくなってしまった。
他にも、金色のトラックの話や
泣くほど欲しい物の話も好きだ。
読んだ後に、私の何かに引っかかって
しばらく何かを考えてしまうような話が好きなんだろうな。
ちなみに、出版当時(10月半ばだったか?)は、札幌の三省堂書店で買うと利尻昆布のしおりがもらえた。
(その後、いくつかのイベントなどでももらえた模様)
たまたま仕事の都合で札幌に行く用事のあった私は、帰りに書店に寄って無事に昆布を、いや、しおりをゲットしてきた。
著者の工藤さんは、一度だけ見たこと?会ったこと?がある。
工藤さんが惚れ込んだ本のイベントを、札幌で開催してくれたから。
この表紙の絵が絶妙に似ているのが、個人的にはツボ。
ここからは余談。
書店のお仕事、やはり毎日大量の本を運び入れ替えるので
腰痛との闘いだとか。
私は本、というか本屋さんが好きで
大きな書店に行くと、ついついたくさんの本を買い込んでしまう。
たくさん買うと補充しなきゃいけない本が増え
「本屋さん」としては売上が増えるのはいいことだろうけど
正直なところ迷惑なのかも?と心配になって質問させていただいた。
(やはり、好きなお店から
「迷惑な客」とは思われなくないので・・・)
この本の中にもそんな話があるけど、
感染症の流行でお客さんが来ない(お店を開けられない)のに
本の入れ替えを毎日やらなきゃいけない日々のあとには
人が来る書店はやはり嬉しいと。
人に本を届けられるのは嬉しいから
遠慮せずにどんどん買ってもらって、大丈夫、
というような返事をもらったように思う。
(場違いな質問だったかな?と不安に感じていたため
内容はちょっとうろ覚え)
その言葉に甘えるように、私は今年も大量の本を買った。
だけど買ったけど読んでない本もあるし
本棚に収まりきらずに床に積まれている本が相当ある。
来年は、本を読むこと、収納することが課題だな・・・
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