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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

モンスターフレンド

読んだものについてただひたすら感想を書くだけ。


【注意】BLや性描写が苦手な人は気分を害するかもしれないので読まないでね。あとネタバレします。





タイトルはつい昨日読んだBL小説です。表紙絵に惹かれ、読んだらその名の通りでした。








関係としてはサイコパス攻め(悠馬)と絆され(?)受け(湊)。一言でサイコパスといってもかなりサイコパスだった。彼は人の気持ちがわからない、一番好きな子の事でさえも。そんな攻めに翻弄され洗脳される受けみたいな感じ…。まあメリバですな。


湊くん視点でギャグっぽいテイストで書かれるからまだ救いようがあるが、湊くんが可哀想すぎて自分が辛い時に読んだら泣きそうな描写があった。


悠馬が湊を手に入れる為に手段を厭わない訳です。だから湊がどう感じても悠馬は構わない。本当に愛なのかよそれは!って思うけどそれを許す湊よ…。なんて健気なんだ。悠馬に対する湊のこれは愛だと言おう。


サイコパスなキャラって、私が思うに好きな相手には一切気づかれずに悪い虫を追い払うイメージがあったのに、悠馬は湊さえも傷つけてしまっている。しかも、本当の自分を周囲には悟られず、湊にだけ見せている。私が思っていたサイコパスとは真逆の印象なので新鮮だった。私のサイコパスに対する見解が浅いからそう思ったのかもしれないけど。


悠馬が湊の手を繋いで登校するのが二人にとっても周りの日常としても当たり前になっているのが良い。悠馬が湊を満員電車の人混みから護り、湊はそれに気づかない。なんだかんだそういうシーンに一番グッとくるものがある。


どこまでもすれ違い、わかり合えない二人。体ではどうしても繋がれてしまう。どちらも気持ちいいとは言え湊にとってはレイプなんですよ。合意の上でしていない。悠馬が一方的に責め、突っ込んで抵抗してた湊が最終的には必死にそれに応える。描写がかなりエロいです。見応えがある。文章のみで想像力が掻き立てられるのが小説の良いところ。個人的にハート喘ぎが苦手なのでこういう描写は小説のほうが好きかも。


あと、悠馬が本来のモンスターの姿を見せても、そのモンスターとセックスしてしまっても、湊が悠馬と元の友達関係に戻れなくなった事が寂しいと切実に思ってたのが辛い。


湊の元カノ視点で描かれる最後の場面が良かった。悠馬の元に堕ちた湊、そして二人のキスシーン。まるで絵画のようだと書かれている。終わり方が良くて最高。


タイトルが良いな。秀逸だ。モンスターな友達である悠馬に捕獲され、自分もモンスターになってしまった(モンスター側になった方が楽だった)。モンスターな俺達って感じがする。


メリバって事で、分かりやすいハッピーエンドになってないから個人的に良かった。なんならもっと極端に地獄のような救われない終わり方でも爽快だったかもしれない。でもこれは個人的趣味の領域なので…。


とりとめもないけどそんな感じです。以上

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